# T-lock（国債利回りのロック）

> T-lock（Treasury lock）は、将来の決めた日の米国債の利回りと、今決めた利回りとの差額を、現金で受け払いする取引です。買い手は、利回りが決めた水準より高ければ差額を受け取り、低ければ払います。債券を発行する前に、国債の利回りの動きによる負担の増減を抑える目的で使います。

- URL: https://www.derivatives-compass.org/ja/rates/t-lock/
- 分野: 仕組み：金利 › 金利の先渡しと先物
- 最終確認日: 2026-10-22
- 英語版: https://www.derivatives-compass.org/en/rates/t-lock/index.md

## 要点

- 買い手は、計算日の米国債の利回りがロック利回りより高いと差額を受け取り、低いと払います。
- 差額は、利回りの差（bp）に 1bp あたりの金額を掛けて求め、現金で受け払いします。
- 債券の発行前に買うと、国債の利回りが上がれば受け取る差額で利払いの増加を補い、下がれば差額を払います。
- 固定できるのは国債の利回りの部分だけで、上乗せの部分の変動と、債券の発行をやめても差額の受け払いが残る点は変わりません（書式の例）。
- 先物、FRA、スワップのロックとは、固定する金利の対象と、終わり方が違います。

債券の発行を予定する財務部門は、発行の日までの国債の利回りの動きにどう備えるかを考えます。[T-lock](https://www.derivatives-compass.org/ja/glossary/treasury-lock/)は、その備えの一つとして挙がる取引です。

## T-lock が受け払いするもの

T-lock は、将来の決めた日の米国債の利回りと、今決めた利回り（ロック利回り）との差額を、国債そのものは受け渡さず、現金で受け払いする取引です[^hcta]。買い手は利回りが上がる（国債の価格が下がる）と受け取るため、米国債の先渡売りと同じ向きの損益になり、「合成の先渡売り」と説明されます[^hcta]。買い手と売り手が、[想定元本](https://www.derivatives-compass.org/ja/glossary/notional-amount/)、ロック利回り、利回りを確かめる計算日、対象の米国債を取引の始めに決めます[^sc-terms]。

計算日の利回りがロック利回りより高いと、売り手が買い手に差額を払います。低いと、買い手が売り手に差額を払います。等しければ受け払いはありません[^sc-terms]。計算日に比べる利回りは、対象の米国債の売り気配の価格から求めた最終利回りです[^sc-terms]。

対象の米国債は、計算日にそのとき直近に発行された指定の満期の国債にするか、銘柄を指定して決めます[^sc-ust]。

銀行が公開している確認書の書式の例には、取引日、計算日、払う日が 1 つずつあり、定期の受け払いの項目はありません。差額は計算日の後に 1 回だけ払い、払う日は計算日の 3 営業日後です[^sc-pay]。この書式は、2006 年版の ISDA 定義集を使い、[ISDA マスター契約](https://www.derivatives-compass.org/ja/glossary/isda-master-agreement/)の下の確認書として結ぶ形になっています[^sc-isda]。

R 社が S 銀行から、想定元本 1 億米ドル、ロック利回り年 4.00%、計算日は 3 か月後、対象は 10 年の米国債の T-lock を買う架空の例で考えます。R 社は、計算日の前後に 10 年の債券を 1 億米ドル発行する予定です。R 社が買い手、S 銀行が売り手です。

## 差額の計算と DV01

差額は、計算日の利回りとロック利回りの差を bp（0.01%）で表し、1bp あたりの金額である国債の [DV01](https://www.derivatives-compass.org/ja/glossary/dv01/)を掛けて金額にします。DV01 は、利回りが 1bp 動いたときの国債の価格の変化額です。書式では対象の国債 100 万米ドルあたりの金額で定めており[^sc-formula]、この記事では想定元本の分に換算した金額で表します。

$$
\text{決済額} = \text{利回りの差（bp）} \times \text{DV01（想定元本の分に換算した金額）}
$$

例の国債の DV01 は、計算日の利回りが何%でも、100 万米ドルあたり 800 米ドルとします。想定元本 1 億米ドルの分に換算すると、1bp あたり 8 万米ドルです。計算日の利回りが年 4.50% なら、利回りの差は 50bp で、決済額は 50 × 8 万米ドル = 400 万米ドルです。売り手の S 銀行が、買い手の R 社に 400 万米ドルを払います。年 3.50% なら差は −50bp で、R 社が S 銀行に 400 万米ドルを払います。

**図 1: R 社が買った T-lock の計算日の損益**

R 社が買った T-lock の、計算日の損益を百万米ドルで表した図です。損益分岐点は、ロック利回り 4.00% の点です。横軸は計算日の 10 年国債の利回り、縦軸は R 社の損益です。直線で、傾きは利回り 1 パーセントポイントあたり 8 百万米ドル（800 万米ドル）です。ロック利回りの 4.00% で 0 になり、3.00% では 800 万米ドルの支払い、5.00% では 800 万米ドルの受け取りです。

## 債券の発行前のヘッジの使い方

債券を発行する前に T-lock を買うと、発行までの国債の利回りの動きによる利払いの増減を、差額の受け払いで和らげられます。T-lock は、発行を予定する債券の国債の部分を固定するために使います[^hcta-use]。会計処理は[ヘッジ会計の基本](https://www.derivatives-compass.org/ja/accounting/hedge-accounting/)で扱います。

R 社が発行する債券の利率は、計算日の 10 年国債の利回りに年 1.00% を上乗せした水準で決まるとします。計算日の利回りごとの R 社の負担は、次のとおりです。

| 計算日の10年国債の利回り |   債券の利率 | 年間の利払い（万米ドル） | T-lock の受け払い（万米ドル） |
| ------------: | ------: | -----------: | -----------------: |
|       年 4.50% | 年 5.50% |          550 |           受け取り 400 |
|       年 4.00% | 年 5.00% |          500 |                  0 |
|       年 3.50% | 年 4.50% |          450 |             払い 400 |

利回りが 4.50% に上がると、年間の利払いは 50 万米ドル増えます。10 年の合計では 500 万米ドルの増加で、将来にわたる支払いです。年 1 回の払いで、割引率を 4.5〜5.5% とする仮定で[現在価値](https://www.derivatives-compass.org/ja/glossary/present-value/)に直すと、約 377 万〜396 万米ドルで、400 万米ドルに近い額ですが、一致するとは限りません。R 社は T-lock で 400 万米ドルを受け取るため、現在価値で見た実質の負担の増加は、おおむね補われます。

利回りが 3.50% に下がると、年間の利払いは 50 万米ドル減りますが、R 社は T-lock で 400 万米ドルを払います。T-lock がなければ得られた利払いの減少の利益を、差額の支払いで手放します。T-lock は、利回りが上がる場合の損と、下がる場合の得を、どちらも相殺する方向に働く取引です。

> **フロント担当者向け: 債券の発行を予定する財務部門の見方**
>
> 使うロックは、固定したい金利と期間で分かれます。国債の利回りを固定する T-lock は、国債を対象にしたヘッジを 6 か月を超えて行うのは珍しいと説明されています[^chatham-six]。例の計算日は 3 か月後で、この範囲に収まります。スワップ金利を固定するロックは、下の比べの節で扱います。

> **システム担当者向け: 取引データの持ち方**
>
> T-lock のデータには、買い手と売り手、想定元本、ロック利回り、計算日、対象の米国債の指定（直近発行の指定満期か、銘柄）、払う日、計算を行う者を持たせると、確認書の条件と計算日の決済額の計算を突き合わせられる設計になります。

## 固定できないものとリスク

T-lock が固定するのは、国債の利回りの部分だけです[^hcta-use]。債券の利回りが国債の利回りを上回る部分（[クレジット・スプレッド](https://www.derivatives-compass.org/ja/glossary/credit-spread/)）は固定しません。例の上乗せ年 1.00% が発行の日に 1.20% に広がれば、年間の利払いは 20 万米ドル増えますが、T-lock の受け払いは変わりません。

利回りが下がると、買い手は差額を払います。ロックの取引は前払いの費用が通常はかかりませんが、決済で大きな支払いが必要になることがあります[^chatham-cost]。取引の相手が払えなくなるリスクの考え方は、[カウンターパーティ・クレジットリスク](https://www.derivatives-compass.org/ja/glossary/counterparty-credit-risk/)で扱います。

確認書の書式の例は、債券の発行を決済の条件にしていないため、発行を取りやめても、計算日の利回りとロック利回りの差は受け払いします[^sc-nocond]。

## 先物、FRA、スワップのロックとの違い

先物、[FRA](https://www.derivatives-compass.org/ja/glossary/fra/)、スワップのロックも、将来の価格や金利を今決める点は T-lock と同じです。固定する金利の対象と、終わり方が違います。

| 取引        | 固定する金利               | 終わり方                            |
| --------- | -------------------- | ------------------------------- |
| T-lock    | 指定した米国債の利回り          | 計算日の利回りとの差額を現金で 1 回受け払い（書式の例）   |
| 日本の長期国債先物 | 取引所が決めた仮想の国債（標準物）の価格 | 最終決済まで持つと国債を受け渡し                |
| FRA       | 将来の期間の指標金利           | 金利が決まる期間の始めに差額を 1 回受け払い         |
| スワップのロック  | スワップ金利               | 一般に債券の発行の頃に終了し、終了時のスワップの損益を受け払い |

日本の[国債先物](https://www.derivatives-compass.org/ja/glossary/jgb-futures/)は、売買の対象を仮想の国債（標準物）にして、受け渡しのときに現物の国債へ換算する仕組みです。取引所に上場するために条件を標準化し、毎日の値洗いで損益を清算します[^jpx-std]。日本の長期国債先物は、最終決済まで持つと現物の国債を受け渡します[^jpx-delivery]。T-lock は、対象の国債を指定し、国債を受け渡さずに差額だけを払います。国債先物の詳しい仕組みは[国債先物](https://www.derivatives-compass.org/ja/rates/jgb-futures/)で扱います。

FRA は、将来の期間の変動金利と固定金利の利息を、1 つの日に交換する店頭の取引です[^carpenter-fra]。T-lock と違い、対象は国債の利回りでなく変動金利です。

スワップ金利のロックは、フォワード・スタート・スワップと呼ばれます[^chatham-swap]。金利スワップの仕組みは[金利スワップ](https://www.derivatives-compass.org/ja/rates/interest-rate-swap/)で扱います。ある米国の企業は、T-lock とフォワード・スタート・スワップを比べて後者（固定金利を払う側）を選びました。このスワップは、結んだ日から終了までの金利を固定する機能を持ち、一般に債券の発行の頃に終了されます[^sysco]。

同じ満期の国債の利回りとスワップ金利の差は、スワップ・スプレッドと呼ばれます[^nyfed-spread]。T-lock とスワップのロックが固定する金利は、スプレッドの分だけ違い、その差は一定ではありません。ニューヨーク連邦準備銀行（ニューヨーク連銀）の 2018 年の論文は、米国の 10 年のスワップ・スプレッドの平均が、2015 年 10 月に負になる前は 38bp、その後は −11bp だったと示しています[^nyfed-spread]。

[^hcta]: [Healthcare Trust of America, Inc. の Form 10-K](https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1360604/000136060420000025/R19.htm)（2019 年 12 月期）の注記「Derivative Financial Instruments and Hedging Activities」の "Cash Flow Hedges of Interest Rate Risk"。

[^sc-terms]: [Standard Chartered Bank "US Treasury Lock"](https://www.sc.com/en/uploads/sites/66/content/docs/US-Treasury-Lock.pdf)（確認書の書式の案）の 2〜3 ページ "General Terms"、"Specified Rate"、"Payment Date"、"Settlement Amount Payment"。

[^sc-ust]: [Standard Chartered Bank "US Treasury Lock"](https://www.sc.com/en/uploads/sites/66/content/docs/US-Treasury-Lock.pdf) の 2 ページ "Relevant United States Treasury"。"on the run" の指定満期の国債か、発行体、利率、満期、CUSIP/ISIN で指定する特定の国債を選びます。

[^sc-pay]: [同じ書式](https://www.sc.com/en/uploads/sites/66/content/docs/US-Treasury-Lock.pdf)の 3 ページ "Payment Date"（"\[3] Business Days after the Calculation Date"。括弧は書式の空欄の初期値）。

[^sc-isda]: [同じ書式](https://www.sc.com/en/uploads/sites/66/content/docs/US-Treasury-Lock.pdf)の 1 ページの冒頭の段落（2006 ISDA Definitions と ISDA Master Agreement への言及）。

[^sc-formula]: [同じ書式](https://www.sc.com/en/uploads/sites/66/content/docs/US-Treasury-Lock.pdf)の 3 ページ "Dollar Value of an 0.01% Change ("DVBP")" と 4 ページ "Settlement Amount"。

[^hcta-use]: [Healthcare Trust of America, Inc. の Form 10-K](https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1360604/000136060420000025/R19.htm)（2019 年 12 月期）の同じ注記。"fix the treasury component of an upcoming debt issuance" の箇所です。

[^chatham-cost]: [Chatham Financial "Forward Hedging FAQ"](https://www.chathamfinancial.com/insights/forward-hedging-faq) の "What are the common products for managing these risks?"（資料に日付はありません）。

[^sc-nocond]: [Standard Chartered Bank "US Treasury Lock"](https://www.sc.com/en/uploads/sites/66/content/docs/US-Treasury-Lock.pdf) の 2〜4 ページ。"Settlement Amount" の定めには、債券の発行を条件にする項目がありません。

[^jpx-std]: [日本取引所グループ「国債先物入門」](https://www.jpx.co.jp/derivatives/products/jgb/jgb-futures/tvdivq0000003n94-att/kokusaisakimononyumon.pdf)（服部孝洋、2021 年）の「2. 3 先渡（フォワード）との違い：先物の本質は取引所取引」（4〜5 ページ）。

[^jpx-delivery]: [日本取引所グループ「国債先物入門」](https://www.jpx.co.jp/derivatives/products/jgb/jgb-futures/tvdivq0000003n94-att/kokusaisakimononyumon.pdf)（服部孝洋、2021 年）の「4．1 現物決済と現金決済：日本国債先物は現物決済」（10〜11 ページ）。

[^carpenter-fra]: [Jennifer Carpenter "Forward Rate Agreements"](https://pages.stern.nyu.edu/~jcarpen0/courses/b403333/11fra.pdf)（ニューヨーク大学スターン・スクールの講義資料）の 2 ページ。

[^chatham-swap]: [Chatham Financial "Forward Hedging FAQ"](https://www.chathamfinancial.com/insights/forward-hedging-faq) の "What are the common products for managing these risks?"。"a lock product on a swap rate is known as “forward starting swap.”" の箇所です。

[^sysco]: [Sysco Corporation の SEC 宛ての書簡](https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/96021/000119312516526155/filename1.htm)（2016 年 3 月 31 日付）の 3 ページ。T-lock とフォワード・スタート・スワップを比べて後者を選んだ説明と、フォワード・スタート・スワップは一般に発行の頃に終了されるという記述です。

[^nyfed-spread]: [Federal Reserve Bank of New York の Economic Policy Review "Negative Swap Spreads"](https://www.newyorkfed.org/medialibrary/media/research/epr/2018/epr_2018_negative-swap-spreads_boyarchenko.pdf)（2018 年 10 月）の 1 ページの定義と 4 ページ。

[^chatham-six]: [Chatham Financial "Forward Hedging FAQ"](https://www.chathamfinancial.com/insights/forward-hedging-faq) の "Should I hedge Treasury yields or swap rates?"（資料に日付はありません）。"It’s unusual to hedge Treasury yields for more than six months" の箇所です。

## 出典

- [Derivative Financial Instruments and Hedging Activities（Healthcare Trust of America, Inc. Form 10-K、2019 年 12 月期の注記）](https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1360604/000136060420000025/R19.htm) — U.S. Securities and Exchange Commission（EDGAR）
- [US Treasury Lock（draft confirmation）](https://www.sc.com/en/uploads/sites/66/content/docs/US-Treasury-Lock.pdf) — Standard Chartered Bank
- [Forward Hedging FAQ](https://www.chathamfinancial.com/insights/forward-hedging-faq) — Chatham Financial
- [国債先物入門](https://www.jpx.co.jp/derivatives/products/jgb/jgb-futures/tvdivq0000003n94-att/kokusaisakimononyumon.pdf) — 日本取引所グループ（服部孝洋）
- [Forward Rate Agreements](https://pages.stern.nyu.edu/~jcarpen0/courses/b403333/11fra.pdf) — New York University Stern School of Business（Jennifer Carpenter）
- [Sysco Corporation の SEC 宛ての書簡（Form 10-K への指摘への回答）](https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/96021/000119312516526155/filename1.htm) — U.S. Securities and Exchange Commission（EDGAR）
- [Negative Swap Spreads（Economic Policy Review, vol. 24, no. 2）](https://www.newyorkfed.org/medialibrary/media/research/epr/2018/epr_2018_negative-swap-spreads_boyarchenko.pdf) — Federal Reserve Bank of New York
