典型的には、価格帯を並べて買い注文を大量に出し、買いが優勢に見える板を作ります。それを見て買いに加わった他の参加者の動きで価格が上がったところで、手元のものを売り、注文を取り消します1。

日本では、金融商品取引法第 159 条第 2 項第 1 号に当たるおそれがあります2。米国の商品取引所法は、約定前に取り消す意図をもつ入札や申込みを "spoofing" と書いて、第 4c(a)(5)(C) 条(U.S. Code では 7 U.S.C. § 6c(a)(5)(C))で禁じています3。

注文を取り消したことだけで、見せ玉になるわけではありません。約定させる意思があったかどうかと、誘う目的があったかどうかが問われます。詳しくは記事「相場操縦と見せ玉」で扱います。

注

  1. 日本取引所グループ「相場操縦規制」の「不公正取引に繋がるおそれのある取引」の「見せ玉」の例。 ↩

  2. 日本取引所グループ「相場操縦規制」の「相場操縦取引のFAQ」の A6(見せ玉)。 ↩

  3. 7 U.S.C. § 6c(a)(5)(C)。条文の語は "spoofing (bidding or offering with the intent to cancel the bid or offer before execution)" です。 ↩