評価・リスク
評価
無裁定と複製、ブラック・ショールズ・モデル、グリークス、XVA、評価モデルと数値計算です。
入門3 ページ実務9 ページ上級11 ページ
1評価の基礎
- 入門無裁定と複製将来の受け払いがどの場合でも同じ 2 つのものは、裁定の機会がなければ今の価格も同じになります(一物一価)。
- 入門二項モデル1 期間のモデルでは、原資産の買いと借入れでコール・オプション(コール)の受け取りを複製でき、その費用が価格になります。
- 実務リスク中立評価リスク中立確率での期待値を割り引いた価格は、原資産と無リスクの運用・借入れで複製できる受け取りなら、その複製の費用と一致します。
2オプションの評価
- 実務ブラック・ショールズ・モデル原資産の価格は幾何ブラウン運動に従い、ボラティリティと金利は一定で、取引の費用なしに連続的に売買できると仮定します。
- 入門グリークス架空のコール(価格 8.43)は、デルタが 0.5596 なので、原資産の価格が 1 上がると価格がおよそ 0.56 上がると見積もれます。
- 実務インプライド・ボラティリティインプライド・ボラティリティは、債券の価格を利回りで示すように、オプションの価格をボラティリティで言い換えた値です。
- 実務ボラティリティ・スマイルとサーフェス株式のオプションでは、行使価格が低いほど高い右下がりの形(スキュー)が多く、満期が短いほど傾きが急です。
- 実務ブラック・モデルとバシュリエ・モデルブラック・モデルではフォワードの動きの幅が水準に比例し、バシュリエ・モデルでは水準によらず同じです。
3担保と XVA
- 実務担保と割引カーブ担保の通貨、付利の金利、受け渡しの頻度、閾値はクレジット・サポート・アネックス(CSA)で決め、割引に使う金利はこの条件で変わります。
- 実務XVA の全体像CVA、FVA、MVA、KVA は時価を下げ、DVA は時価を上げます。
- 実務当初証拠金の標準モデル(ISDA SIMM)清算機関を通さない店頭デリバティブの当初証拠金は、標準表か、日本では届け出た定量的計算モデルで計算します。
- 上級CVA と DVA取引相手のデフォルトと市場の値動きが独立なら、CVA は区間ごとの割引係数、期待エクスポージャー、デフォルト確率、損失率の積の和になります。
- 上級FVA と MVAFVA は、担保なしの取引と担保付きの反対取引の間で生じる、担保の資金調達のコストを時価に反映します。
4評価モデル
- 上級ハル・ホワイト・モデル短期金利は、平均回帰の速さとボラティリティの 2 つで動き、正規分布に従うため、マイナスの値もとります。
- 上級LIBOR マーケット・モデル(LMM)LMM は、観測できない短期金利ではなく、市場で見える期間つきのフォワードレートを直接動かし、各フォワードレートのドリフトは無裁定の条件から決まります。
- 上級SABR モデル4 つのパラメータ α、β、ρ、ν が、スマイルの水準、傾き、曲がりを分けて決めます。
- 上級ローカル・ボラティリティ・モデルローカル・ボラティリティ・モデルでは、ボラティリティが原資産の価格と時点で決まり、価格を動かす乱数は 1 つだけです。
- 上級ヘストン・モデル株価と分散は別々の確率過程で動き、2 つの動きは相関でつながります。
- 上級クレジットのコピュラCDS から出るのは 1 社ごとのデフォルトの確率だけで、社どうしの重なり方はコピュラで別に置き、デフォルトまでの時間の同時の分布を作ります。
- 上級キャリブレーション評価に使うモデルは、ヘッジにも使う商品のうち、市場で価格が見えるものの今の価格に合わせます。
5数値計算
- 実務モンテカルロ法経路は、原資産の期待収益率を無リスク金利と置いたリスク中立の動きで作ります。
- 上級有限差分法微分を格子の点どうしの差で置き換えると、陽解法なら、1 時間刻みの計算が、隣り合う 3 点の値の重み付きの和で書けます。
- 上級AAD(随伴自動微分)入力を 1 つずつ動かすバンプは、感応度の本数に比例して再計算が増え、幅の選び方による誤差も出ます。