株式や通貨のエキゾチック・オプションを、市場のスマイルに合わせて評価し、管理する方法として、おそらくもっとも普及しているとされるモデルです1。評価を担当する人が次に知りたいのは、市場の面に合わせる手順と、局所ボラティリティを求める計算の難しさです。

ボラティリティを価格と時点の関数にする

ローカル・ボラティリティ・モデルは、原資産の価格 StS_t のボラティリティを、その時点の価格 SS と時点 tt だけで決まる関数 σ(S,t)\sigma(S, t) にしたモデルです。この関数を、ローカル・ボラティリティ(局所ボラティリティ)といいます。配当がないとき、リスク中立評価の下での価格は次の式で動きます2。

dSt=rSt dt+σ(St,t) St dWtdS_t = r S_t \, dt + \sigma(S_t, t) \, S_t \, dW_t

rr は金利、WtW_t はブラウン運動です。σ\sigma が定数なら、価格は幾何ブラウン運動になり、ブラック・ショールズ・モデルと同じです。このモデルで価格を動かす乱数は WtW_t の 1 つだけなので、価格と時点が分かれば、その時点のボラティリティが決まります。

時点によらない関数 σ(S,t)=0.20100/S\sigma(S, t) = 0.20 \sqrt{100 / S} の架空の例で考えます。価格が 100 なら 20%、80 に下がれば約 22.36%、125 に上がれば約 17.89% です。価格が下がるほどボラティリティが高く、株式のオプションで多い右下がりのスマイル(ボラティリティ・スマイルとサーフェス)と同じ向きの形です。

局所ボラティリティが価格だけの関数のとき、インプライド・ボラティリティの主要な項は、現在のフォワードと行使価格の中間の価格での局所ボラティリティです3。そのため、市場のスマイルに合わせた局所ボラティリティは、スマイルの傾きのおよそ 2 倍の急さになります4。

デュピールの式

デュピールの式は、市場のコール・オプションの価格から、局所ボラティリティを求める式です。今日の原資産の価格のもとで、満期 TT、行使価格 KK のコールの価格を C(K,T)C(K, T) とします。ローカル・ボラティリティ・モデルでは、この価格は、行使価格と満期を変数にした次の偏微分方程式を満たします5。

∂C∂T−12K2σ(K,T)2∂2C∂K2+rK∂C∂K=0\frac{\partial C}{\partial T} - \frac{1}{2} K^2 \sigma(K, T)^2 \frac{\partial^2 C}{\partial K^2} + r K \frac{\partial C}{\partial K} = 0

市場のコールの価格 C(K,T)C(K, T) が、すべての行使価格と満期でそろっているとします。この式を σ(K,T)2\sigma(K, T)^2 について解くと、市場の価格に合う局所ボラティリティが次のとおり決まります5。

σ(K,T)2=∂C∂T+rK∂C∂K12K2∂2C∂K2\sigma(K, T)^2 = \frac{\dfrac{\partial C}{\partial T} + r K \dfrac{\partial C}{\partial K}}{\dfrac{1}{2} K^2 \dfrac{\partial^2 C}{\partial K^2}}

分子は、満期を延ばしたときのコールの価格の増え方に、行使価格の金利による調整を足したものです。分母の ∂2C/∂K2\partial^2 C / \partial K^2 は、満期の価格の確率密度に割引係数を掛けたものにあたります6。分母は、12K2\frac{1}{2} K^2 と割引係数と確率密度の積です。局所ボラティリティの 2 乗は、分子をこの積で割った量です。導出は割愛します。

コールの価格をインプライド・ボラティリティ(ボラティリティ・サーフェスの値)で表して代入すると、局所ボラティリティの 2 乗は、サーフェスの満期方向の微分と、行使価格方向の 1 階と 2 階の微分で書けます7。市場の面の傾きと曲がりが分かれば、局所ボラティリティが決まります。

この式から、市場の面にローカル・ボラティリティ・モデルが合うことが分かります。求めた σ(K,T)\sigma(K, T) を使うモデルは、そのすべての行使価格と満期のコールとプットの価格を、調整なしで再現します8。満期が離散的にしかないときは、満期ごとの区間で局所ボラティリティを時間によらない関数とし、短い満期から順に市場の価格に合わせます8。同じモデルでエキゾチック・オプションも評価できます。ここまでの流れは次のとおりです。

  1. すべての行使価格と満期のコールの価格に、区間ごとに一定の関数を合わせる。
  2. 満期方向と行使価格方向の微分を求める。
  3. デュピールの式で局所ボラティリティを求める。
  4. モデルの価格が、市場のコールとプットの価格に一致することを確かめる。
  5. エキゾチック・オプションを評価する。

実際には、市場の価格は満期が離散的で、区間ごとに一定の関数と置くことになり、誤差の扱いも難しくなります。この難しさは「局所ボラティリティを求める難しさ」の節で扱います。

計算例:平らな面での確認

式の手順を、手で追える例で確かめます。原資産の価格 100、金利 1%、満期 1 年で、インプライド・ボラティリティがどの行使価格でも 20% の平らな面の架空の例で考えます。ブラック・ショールズの式を微分した値を、行使価格 100、満期 1 年のコールで求めると次のとおりです9。

量 値
コールの価格 CC 8.4333
∂C/∂T\partial C / \partial T 4.4201
∂C/∂K\partial C / \partial K −0.4753
∂2C/∂K2\partial^2 C / \partial K^2 0.019724
分子 ∂C/∂T+rK ∂C/∂K\partial C / \partial T + r K \, \partial C / \partial K 3.9448
分母 12K2 ∂2C/∂K2\frac{1}{2} K^2 \, \partial^2 C / \partial K^2 98.62

分子は 4.4201 + 0.01 × 100 × (−0.4753) = 3.9448、分母は 0.5 × 100² × 0.019724 = 98.62 です。比は 3.9448 ÷ 98.62 = 0.0400 で、平方根は 0.20 です。平らな面から求めた局所ボラティリティは、どの行使価格と満期でも 20% で、ボラティリティが定数のブラック・ショールズ・モデルに戻ります。

局所ボラティリティを求める難しさ

市場のデータから、インプライド・ボラティリティを求める計算に、数値の難しさはありません。一方、局所ボラティリティを求める計算は不適切問題(入力の小さな変化で答えが大きく変わりうる問題)で、注意深い扱いが要ります10。市場の価格は離散的な行使価格でしか見えないため、2 階の微分は、隣り合う行使価格の価格の差分(バタフライの価格)で近づけます。差分は、価格の誤差を行使価格の間隔の 2 乗で割るため、価格の小さな誤差が、2 階の差分では大きな誤差になる場合があります。

前の例の平らな面で、中央の価格だけに 0.01 の誤差があったとします(価格 8.4333 の約 0.1% です)。分子は正しい値 3.9448 のままとし、分母の差分だけを変えます11。

行使価格の間隔 2 階の差分(誤差なし) 局所ボラティリティ(%) 2 階の差分(誤差あり) 局所ボラティリティ(%)
10 0.019364 20.19 0.019164 20.29
1 0.019720 20.00 −0.000280 定まらない

間隔が 10 なら、誤差の影響は 2 階の差分で 0.0002(2 × 0.01 ÷ 10²)にとどまり、局所ボラティリティは約 0.1 ポイント動くだけです。間隔が 1 なら、影響は 0.02(2 × 0.01 ÷ 1²)で、2 階の差分の 0.0197 を上回ります。分母がマイナスになり、局所ボラティリティの 2 乗が負の値になるため、局所ボラティリティは定まりません。間隔を細かくすると、差分は微分に近づく一方で、価格の誤差には弱くなります。

ほかにも、式が成り立つ条件があります。分母が正で、分子が 0 以上でないと、局所ボラティリティの 2 乗は 0 以上になりません。バタフライの価格が 0 以上であること、金利が 0 なら満期が長いほどコールの価格が下がらないことは、無裁定の必要条件です(「ボラティリティ・スマイルとサーフェス」の「無裁定の制約」)。分母が正(バタフライの価格が 0 より大きい)は、無裁定の必要条件より強い条件です。補間で作った面がこの条件を破ると、局所ボラティリティは定まりません。

ローカルと確率的ボラティリティの違い

確率的ボラティリティのモデルは、ボラティリティが原資産の価格と時点だけでは決まらず、別の乱数で動くモデルです12。ローカル・ボラティリティ・モデルは、乱数が価格の 1 つだけで、価格と時点が決まればボラティリティも決まります。ヘストン・モデルと SABR モデルは確率的ボラティリティのモデルです。

2 つのモデルは、次の関係でつながっています。確率的ボラティリティのモデルの面からデュピールの式で求めた局所ボラティリティの 2 乗は、満期 TT の価格が KK になったという条件の下での、瞬間のボラティリティ σT\sigma_T の 2 乗の期待値に等しくなります。期待値はリスク中立の下で取ります13。

σ(K,T)2=E[σT2∣ST=K]\sigma(K, T)^2 = E\left[\sigma_T^2 \mid S_T = K\right]

確率的ボラティリティのモデルが作る面に合わせた局所ボラティリティは、そのモデルのボラティリティの 2 乗(分散)を、価格ごとに平均した値の平方根です。このため、2 つのモデルは、同じ面のコールとプットの価格を再現できます。面が決めるのは、満期ごとの価格の分布だけです。価格の途中の動きは決まらないので、バリア・オプションのように途中の価格に払い出しが依るオプションでは、価格が違うことがあります14。

見る点 ローカル・ボラティリティ 確率的ボラティリティ
ボラティリティの決まり方 価格と時点の関数で決まる 価格と時点だけでは決まらず、別の乱数で動く
乱数の数 価格を動かす 1 つ 価格を動かすものと、ボラティリティを動かすもの
面への合わせ方 関数を面から求めて、すべての行使価格と満期の価格に合わせる パラメータを決めて、面になるべく近づける
同じ面に合うモデルの価格 満期ごとの分布が同じなので、コールとプットの価格は同じ バリア・オプションなど途中の価格に依る払い出しは違うことがある
価格が動いたときのスマイル 市場と逆向きに動く(次の節) 価格とボラティリティを相関させるモデル(SABR)では、スマイルの動きを再現するとされる15

原資産の価格が動いたときのスマイルの動き

ローカル・ボラティリティ・モデルは、今日の面にすべての価格で合いますが、原資産の価格が動いた後のスマイルの動きは、モデルの形から決まります。局所ボラティリティが価格だけの関数のとき、次の結果が得られます。市場のスマイルが、フォワードの価格 f0f_0 で σ0(K)\sigma_0(K) だったとします。フォワードが ff に動いた後のモデルのスマイルは、第 1 項の近似で次のようになります16。

σ(K,f)≈σ0(K+f−f0)\sigma(K, f) \approx \sigma_0(K + f - f_0)

フォワードが上がると、スマイルは行使価格の低いほうへ動き、下がると高いほうへ動きます。市場では、原資産の価格とスマイルは同じ向きに動きます16。モデルの予測は市場と逆向きです。

1 年のスマイルが行使価格 90 で 24%、100 で 20%、110 で 17% で、原資産の価格(フォワードの代わり)が 100 から 105 に動く架空の例で考えます。行使価格 100 のコールで、3 つの見方を比べます17。金利は 1% です。

動いた後のスマイルの見方 行使価格 100 のボラティリティ(%) 動いた後のコールの価格
行使価格ごとの値が残る(sticky strike) 20.00 11.4698
マネーネスごとの形が残る(sticky delta) 21.90 12.2087
ローカル・ボラティリティ・モデルの予測 18.50 10.8902

sticky strike と sticky delta の見方は、ボラティリティ・スマイルとサーフェスの「相場が動いたときの面の動き方」で扱っています。ローカル・ボラティリティ・モデルの予測では、行使価格 100 のボラティリティは、動く前の面の 105 の位置の値(20% と 17% の中間で 18.5%)に下がります。

デルタは、ブラック・ショールズのデルタにベガと「ボラティリティが価格とともに動く量」の積を足した値です(右下がりのスマイルで、動く量は sticky delta ではプラス、ローカル・ボラティリティ・モデルではマイナスです)。次の表は、動く量の大きさを、スマイルの傾き(行使価格 90 と 110 の差から −0.35 ポイント/1、比率では −0.0035)にそろえた近似で、足す量はベガ 39.45 に 0.0035 を掛けた ±0.1381 です。

上の価格の表は、18.5% を 100 と 110 の間の傾きで、21.90% を 90 と 100 の間の傾きで求めた値で、次の表の傾き(90 と 110 の間)とは動き量が違います。

動き方の見方 動く前のデルタ(傾きを −0.35 ポイント/1 にそろえた近似)
行使価格ごとの値が残る(sticky strike) 0.5596
マネーネスごとの形が残る(sticky delta) 0.6977
ローカル・ボラティリティ・モデルの予測 0.4215

ローカル・ボラティリティ・モデルの動き方が市場と逆なので、モデルから求めたデルタとベガが不安定になり、単純なブラックの式のヘッジより悪くなることがあります18。問題は、モデルの内部で整合しているかではなく、モデルが予測するスマイルの動きが現実と合うかにあります。

モデルの前提と限界をまとめます。局所ボラティリティは、市場の面がデュピールの式の条件(分母が正、分子が 0 以上)を満たすときに限って面から求まり、補間で作った面がこの条件を破ると定まりません。条件を満たしても、価格の小さな誤差が、2 階の差分では大きな誤差になる場合があります。今日の面にすべての価格で合っても、価格が動いた後のスマイルの動きは市場と逆向きで、デルタとベガは不安定になりえます。

シミュレーター原資産の価格が動いたあとのスマイルの見方による、コールの価格とデルタの違い
入力
グラフに描く、動いたあとのスマイルの見方
%
%
%
%
年
17181920212223249095100105110インプライド・ボラティリティ(%)行使価格18.50
  • 動いたあと(原資産 105、ローカル・ボラティリティ)
  • 動く前(原資産 100)

動き方の見方ごとの、動いたあとのボラティリティとコールの価格、動く前のデルタ

動き方の見方行使価格のボラティリティ(%)動いたあとのコールの価格動く前のデルタ足す量
sticky strike20.0011.46980.55960.0000
sticky delta21.9012.20870.69770.1381
ローカル・ボラティリティ18.5010.89020.4215−0.1381
動く前のコールの価格(原資産 100)
8.4333
動く前のブラック・ショールズのデルタ
0.5596
動く前のベガ(ボラティリティ 1.00 あたり)
39.45
スマイルの傾き(行使価格 90 と 110 の差、ポイント/1)
−0.35

単純化している点

  • 動く前の原資産の価格は 100 で、行使価格 90、100、110 のボラティリティを入力します。間は直線で結び、90 より低い行使価格と 110 より高い行使価格は端の値で一定にします。
  • 動いたあとのスマイルは、sticky strike が σ₀(K)、sticky delta が σ₀(K × 100/動いたあとの価格)、ローカル・ボラティリティ・モデルの予測が σ₀(K + 動いたあとの価格 − 100) です(Hagan ほかの式 (2.10) の第 1 項。補正の項は無視)。
  • コールの価格は、表示したボラティリティ(小数第 2 位まで)でブラック・ショールズの式から出します。表の価格とボラティリティで、引き算が合います。
  • デルタは、ブラック・ショールズのデルタに、ベガと「ボラティリティが価格とともに動く量」の積(表の「足す量」)を足した近似です。動く量は、スマイルの傾き(行使価格 90 と 110 の差)にそろえ、sticky delta で −傾き × K/100、ローカル・ボラティリティで傾きとします。実際の面の傾きとは違い、行使価格 100 の近くでだけ妥当な近似です(90 や 110 では、価格の差から求めたデルタとの差が大きくなります)。ボラティリティの傾きが急な入力では、コールのデルタが 0〜1 の外に出ることがあります。
  • 市場の面は 1 つの満期の 3 点だけです。デュピールの式で局所ボラティリティを面から求める計算は扱いません。

このシミュレーターは学習のために単純化した計算で、実際の取引の評価やリスク管理には使えません。(免責事項)

シミュレーターの説明

動く前のスマイル(行使価格 90、100、110 のボラティリティ)、動いたあとの原資産の価格、コールの行使価格、金利、満期を動かして、3 つの見方での価格とデルタを比べます。初期値は上の計算例と同じです。原資産の価格を 100 に戻すと、3 つの見方の価格は同じになります。95 に下げると、ローカル・ボラティリティ・モデルの予測では行使価格 100 のボラティリティが上がり、sticky delta では下がります。グラフの見方を替えると、動いたあとのスマイルの形を見比べられます。

注

  1. Roger W. Lee, "Implied Volatility: Statics, Dynamics, and Probabilistic Interpretation" の 2.2 節、式 (2.1)(p.5)です。配当を扱わず、リスク中立の評価の下での価格の動きを書いています。 ↩

  2. Hagan ほか "Managing Smile Risk" の 2.2 節、式 (2.7)、(2.8)(p.87)です。補正の項は主要な項に比べて小さいと書かれています。 ↩

  3. Hagan ほかの同じ資料の式 (2.9)(p.87)です。市場のスマイルを σB0(K)\sigma_B^0(K) とすると、局所ボラティリティは σloc(F^)=σB0(2F^−f0)\sigma_{\text{loc}}(\hat F) = \sigma_B^0(2\hat F - f_0) に補正の項を掛けたものです。本文の「2 倍」は、この式からの計算です。 ↩

  4. Lee の 2.2.1 節、式 (2.2)〜(2.4)(p.5〜6)です。式 (2.3) がデュピールの式、式 (2.4) が「implied local volatility」L(K,T)L(K, T) の定義で、本文の σ(K,T)\sigma(K, T) にあたります。 ↩ ↩2

  5. Martin Haugh, "Black-Scholes and the Volatility Surface" の "What the Volatility Surface Tells Us"(p.6)です。満期 TT の価格の確率密度を f(K,T)f(K, T) とすると f(K,T)=erT∂2C/∂K2f(K, T) = e^{rT} \partial^2 C / \partial K^2 で、したがって ∂2C/∂K2=e−rTf(K,T)\partial^2 C / \partial K^2 = e^{-rT} f(K, T) です。 ↩

  6. Lee の 2.2.1 節(p.6)です。C=CBS(I(S0ex+rT,T))C = C_{\text{BS}}(I(S_0 e^{x + rT}, T)) を式 (2.4) に代入すると、L2(x,T)L^2(x, T) が II の TT による 1 階の微分、xx による 1 階と 2 階の微分で書けます。II はインプライド・ボラティリティ、xx は行使価格の位置を表す変数です。 ↩

  7. Hagan ほか "Managing Smile Risk" の 2.2 節(p.87)です。calibration の後、すべての行使価格と満期のコールとプットの市場価格を「調整なしで」再現するとあります。式 (2.6) の置き方と、短い満期から順に合わせる手順も同じ箇所です。 ↩ ↩2

  8. 計算です。ブラック・ショールズの式(Haugh の資料)を行使価格と満期で微分し、S=100S = 100、K=100K = 100、T=1T = 1、r=0.01r = 0.01、σ=0.20\sigma = 0.20 で計算しました。表は丸めた値で、丸める前の値から分子 3.944793、分母 98.619833 が出ます。 ↩

  9. Lee の 2.2.1 節(p.6)です。"the computation of I from market data poses no numerical difficulties, the recovery of L is an ill-posed problem that requires careful treatment" とあります。 ↩

  10. 計算です。コールの価格は、間隔 10 で 14.1929、8.4333、4.6101(行使価格 90、100、110)、間隔 1 で 8.9185、8.4333、7.9679(99、100、101)です。価格は 4 桁に丸めて示し、2 階の差分は丸める前の価格で計算しました。誤差は中央の価格に +0.01 を足しました。 ↩

  11. Lee の 2.3 節(p.8)です。確率的ボラティリティのモデル dSt=rStdt+σtStdWtdS_t = r S_t dt + \sigma_t S_t dW_t で、「σt\sigma_t は局所ボラティリティのモデルと違い、StS_t と tt では決まらない」と書かれています。 ↩

  12. Lee の 2.3.1 節(p.8〜9)です。「確率的ボラティリティの下で、(K,T)(K, T) の implied local variance は、ST=KS_T = K を与えたときの σt2\sigma_t^2 のリスク中立の条件付き期待値」とあり、Derman と Kani の議論によります。 ↩

  13. Haugh の資料の "Example 2 (Same marginals, different joint distributions)"(p.7)と、結論(p.16)です。同時分布が面から決まらないという記述は p.6 にあります。 ↩

  14. Hagan ほか "Managing Smile Risk" の抄録と 2.3 節(p.84〜85、p.89)です。価格とボラティリティを相関させた SABR モデルが、スマイルの動き方を正しく捉えるとする著者らの主張です。SABR モデルの詳細は SABR モデルのページで扱います。 ↩

  15. Hagan ほか "Managing Smile Risk" の 2.2 節、式 (2.10)(p.87)です。動いたあとのスマイルは σB0(K+f−f0)\sigma_B^0(K + f - f_0) に補正の項を掛けたもので、モデルの予測は市場と逆向きと書かれています(p.85 にも同じ指摘)。 ↩ ↩2

  16. 計算です。価格は、ブラック・ショールズの式(Haugh の資料)で、原資産の価格 105、行使価格 100、金利 1%、満期 1 年として求めました。21.90% は 90 と 100 の間の補間 21.9048% の丸めで、21.9048% なら 12.2106 です。デルタは、0.5596 にベガ 39.4479 と ±0.0035 の積 ±0.1381 を足しました。 ↩

  17. Hagan ほか "Managing Smile Risk" の抄録(p.84)、2.2 節、式 (2.12)(p.88)です。モデルから導いたデルタとベガのヘッジは不安定になりえ、単純なブラックの式のヘッジより悪くなりうると書かれています。 ↩