SABR モデルは、フォワードとそのボラティリティが、相関を持つ 2 つのブラウン運動で動くと仮定する確率的ボラティリティ・モデルです。ハーガンらが 2002 年に示した近似式でインプライド・ボラティリティを行使価格ごとに求められるため、金利のオプションのボラティリティ・スマイルの補間に使われます。
フォワードを Ft、ボラティリティを αt として、dFt=αtFtβdWt(1)、dαt=ναtdWt(2) と置き、2 つのブラウン運動の相関を ρ とします。パラメータは α(ボラティリティの初期値)、β、ρ、ν(ボラティリティのボラティリティ)の 4 つです。名前は Stochastic Alpha Beta Rho の頭文字です1。
フォワードが 2.00%、満期が 1 年で、α=0.03、β=0.5、ρ=−0.3、ν=0.4 の架空の例で考えます。近似式から求めたインプライド・ボラティリティは、行使価格 2.00%(ATM)で 21.40%、行使価格 2.50% で 19.53% です2。
近似式は厳密な解ではなく、フォワードが負のときは β=0 の場合を除いて使えないため、シフトを足して使います1。