PvP は、2 つの支払いが厳密に同時である必要はなく、法令、契約、技術、リスク管理の枠組みが、一方の支払いを他方の最終的な支払いと結び付けていれば成り立ちます。決済は、取引ごとの総額でも、差し引いた純額でも行えます1。

A 銀行が B 銀行から 1 ドル 150 円で 1,000 万ドルを買う架空の例で考えます。PvP で決済すれば、B 銀行が米ドルを支払えないときは A 銀行の円の支払いも実行されず、15 億円の損失は避けられます。取引を今の相場で結び直す費用と、予定した通貨を受け取れない流動性のリスクは残ります2。

取引の当事者の間に入って債務を引き受ける清算機関とは、別の機能です。証券と資金の引き渡しを結び付ける DvP と同じ考え方で、対象が 2 つの通貨です1。

注

  1. 「金融市場インフラのための原則(仮訳)」の原則 12 の説明 3.12.3 と 3.12.4、脚注 113(108〜109 ページ)。 ↩ ↩2

  2. Bank for International Settlements "Uncovering FX settlement risk"(BIS Quarterly Review、2026 年 6 月)の "The 2025 methodology for assessing FX settlement risk" の節。 ↩