IFRS 第 9 号では、外した部分の変動はその他の包括利益に置き、ヘッジ対象が損益に影響する時期に合わせて損益に出します。オプションの時間的価値を外した場合は、処理が次のように決まっています。ヘッジ対象が取引に関連する(時間的価値が取引のコストの性格を持つ)ときは、変動をその他の包括利益に置き、取引が損益に影響するときに損益へ振り替えます。期間に関連する(一定期間の保護を得るコストの性格を持つ)ときは、当初の時間的価値を期間にわたり損益に配分します。先渡取引のフォワード要素と通貨ベーシスは、同じ処理を選べます。

1,200 万円のプレミアムで買った 1 年のコール・オプションの時間的価値を外し、その価値が満期までに 1,200 万円減る架空の例で考えます。ヘッジ対象が原材料の購入なら、この 1,200 万円が原材料の取得原価に加わります。原材料の価格が上がって本質的価値が出ても、下がってオプションが無価値になっても、時間的価値の部分の処理は同じです。

IFRS 第 9 号の 6 章の本文は、「ヘッジのコスト」の語を使っていません。この語は監査法人の資料の呼び方です。ASC 815 では、外した部分を除外要素と呼び、償却か、公正価値の変動の損益計上かを選びます。