CSD は、証券を現物のまま預かって動かさない形でも、電子的な記録だけの無券面の形でも保有できます。多くの国で、CSD は帳簿上の振替で証券を移す証券決済システムも運営しています。そのシステムでは、資金の支払いと結び付ける DvP も行われます1。

日本では、国債の振替機関を日本銀行が2、株式や社債などの振替機関を証券保管振替機構(JASDEC)が務めます3。海外では、ベルギーの Euroclear Bank のように、国際的な取引を扱う国際 CSD(ICSD)もあります4。

CSD は、口座を提供して証券の権利の帰属の記録を維持できる機関です。取引の債務を引き受ける清算機関とは役割が異なります15。

注

  1. 「金融市場インフラのための原則」(仮訳、2012 年 4 月)のパラグラフ 1.11 と 1.12(10〜11 ページ)。 ↩ ↩2

  2. 日本銀行「日本銀行が運営する国債振替決済制度に関する情報開示」(2025 年 7 月 31 日)の 3-1(7 ページ)。 ↩

  3. 日本銀行「決済システムレポート 2024」(2024 年 9 月)の 14 ページ。 ↩

  4. National Bank of Belgium, "Securities clearing, settlement and custody" (Financial Market Infrastructures and Payment Services Report 2026), section 2.2, page 20. ↩

  5. 日本銀行「決済システムレポート 2024」(2024 年 9 月)の 6 ページ(FMI の種類)。 ↩