マーケット・メイカーが出すスプレッドの幅について、次のうち、スプレッドが広くなる向きに働くものはどれですか。
理解度チェック: トレーディング
最終確認日: 2026年9月26日
下書きです。公開前の確認のために表示しています。
「トレーディング」の章の内容を確かめる 3 問の問題です。選択肢を選んで「回答する」を押すと、正解と解説が出ます。「正解と解説」を開いて、先に答えを見ることもできます。
問 1
正解と解説
正解: A
情報を持つ参加者と取引する見込みが高まると、スプレッドは広くなります。相手が値動きの向きを先に知っていれば、マーケット・メイカーは不利な側の取引に応じることになり、損の側に偏ります(逆選択のリスク)。マーケット・メイカーは、情報を持つ相手と取引したときの損失を見込み、それを補えるように広めのスプレッドを出します。
在庫を貸借対照表に持つ費用や、ほかのディーラーと取引する費用は、研究のモデルでは、上がるとスプレッドが広がるとされています。費用が下がるのは、スプレッドを広げる向きではありません。回数が増えるのも、スプレッドを広げる向きではありません。取引の回数が少なく稼げる機会の少ない銘柄では、1 回の取引に織り込む逆選択の費用が大きくなると考えられています。
詳しくは: マーケット・メイク
問 2
大阪取引所の「マーケットメイカー制度」(2026 年 8 月 3 日適用の取扱い)のプライマリマーケットメイカー(PMM)について、次のうち正しいものはどれですか。
正解と解説
正解: C
PMM は、相場の状況や取引の状況、システムの都合で、一時的にマーケット・メイクを止めることができます。条件を課される以上、守れなければ罰則があると考えやすいですが、条件を満たせなかったときの直接の罰則はありません。ただし、インセンティブが減ることがあります。条件充足率が著しく低く改善の見込みがないと取引所が判断すれば、指定を取り消すこともあります。
PMM は、取引所の定める条件に従って売呼値と買呼値を継続して出します。このため、求められたときも必ず気配を出すと考えやすいですが、取引システム(J-GATE)を通じてリクエスト・フォー・クォートが出されたとき、PMM が気配を出すかどうかは任意です。PMM とは別に、自分が適当と判断する範囲で呼値を出す LP もいます。同じ取引では、PMM と LP のどちらか一方にしか申請できないのが原則です。
詳しくは: マーケット・メイク
問 3
架空の例として、ストライク 20%(バリアンスで 400)、ボラティリティ 1 ポイントあたり 100 万円のベガ想定元本で、バリアンス・スワップを売ります。売り手の受け取りは、バリアンス想定元本 ×(400 − 実現バリアンス)で、バリアンス想定元本はベガ想定元本を(2 ×ストライク)で割って求めます。実現ボラティリティが 24% だったとき、売り手の受け取りはいくらですか。
正解と解説
正解: B
受け取りは 440 万円の損です。バリアンス想定元本は 100 万円 ÷ (2 × 20) = 2.5 万円です。実現バリアンスは 24 × 24 = 576 です。売り手の受け取りは 2.5 万円 × (400 − 576) = −440 万円になります。
400 万円の損は、ボラティリティの差 4 ポイントにベガ想定元本の 100 万円を掛けた値です。バリアンス・スワップの受け取りは、ボラティリティではなくバリアンスの差にもとづくため、実現ボラティリティが上がるほど損失が速く増えます。440 万円の得は、符号を取り違えた値です。売り手は、実現が上回ると払う側です。880 万円の損は、バリアンス想定元本を 100 万円 ÷ 20 = 5 万円として、2 を掛け忘れた値です(5 × (400 − 576))。
実現ボラティリティが 16% なら、実現バリアンスは 256 で、売り手の受け取りは 2.5 万円 × (400 − 256) = 360 万円の得です。利益には上限があり、実現ボラティリティが 0 のときの 2.5 万円 × 400 = 1,000 万円です。損失は、実現バリアンスが上がるほど増え、上限がありません。
詳しくは: ボラティリティ取引