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デリバティブ・コンパス

理解度チェック: 顧客保護

最終確認日: 2026年10月3日

下書きです。公開前の確認のために表示しています。

「顧客保護」の章の内容を確かめる 5 問の問題です。選択肢を選んで「回答する」を押すと、正解と解説が出ます。「正解と解説」を開いて、先に答えを見ることもできます。

  1. 問 1

    2005 年 7 月 14 日の最高裁判所第一小法廷判決は、日経平均株価オプションの売りを顧客に勧めた証券会社の行為が、適合性原則に反する不法行為にあたるかを判断しました。この判決が示した、勧誘が不法行為上も違法になる場合はどれですか。

    正解と解説

    正解: C

    最高裁が示したのは、適合性原則を著しく外れた勧誘で顧客に取引をさせたなら、不法行為法の上でも違法になるという基準です。判断には、売りという取引類型に共通する危険だけでなく、基礎商品や上場の有無といった商品の特性と、顧客の投資経験、知識、意向、財産を合わせて使います。

    1 つ目は、最高裁が認めなかった原審の判断です。2 つ目は、顧客の事情より取引類型の危険を重く見る点で、判決の考え方と合いません。4 つ目は、上場商品であることを考慮に入れつつも、顧客の側の事情をあわせて見たので、合いません。この事案では、顧客の資金の大きさや取引の経験などが考慮され、勧誘は著しい逸脱とはいえないとされました。

    詳しくは: 販売問題の事例

  2. 問 2

    2013 年 3 月 7 日の最高裁判所第一小法廷判決は、銀行が事業会社に持ちかけた金利スワップについて、説明義務の違反を認めませんでした。判決の理由に沿った記述はどれですか。

    正解と解説

    正解: B

    最高裁は、この取引を、将来の金利の動きを読めたかどうかだけで有利不利が分かれる単純な構造だとしました。そのうえで、銀行は基本の仕組みを説明し、提案書にも、原則として途中解約できないことと、銀行の承諾で解約すれば清算金が生じうることを載せていたと整理しています。

    1 つ目は、固定金利の水準の妥当性を銀行の説明すべき事柄とする点で、判決が顧客の自己責任に属するとした理由と合いません。3 つ目は、銀行が 2 つの型を両方説明し、顧客が自分で選んだという事実と合いません。4 つ目は、銀行が金利の低いままの場合の危険も伝えていたという事実と合いません。なお、この判決は、金利スワップの販売一般に同じ結論を当てはめたものではなく、この事案の取引の説明についての判断です。

    詳しくは: 販売問題の事例

  3. 問 3

    証券会社などの第一種金融商品取引業者は、金融商品取引法により、金融 ADR の指定を受けた紛争解決機関との関係で、どのような措置を取らなければなりませんか。登録金融機関は考えないものとします。

    正解と解説

    正解: D

    法が求めるのは、指定機関がある場合に、その 1 つと契約を結ぶ措置を講じることと、契約の相手の名を明らかにすることです。FINMAC(証券・金融商品あっせん相談センター)は 2011 年に指定を受けた機関で、FINMAC 自身が、この義務の履行先は自分だと案内しています。

    1 つ目は、法が求めるのが 1 つの機関との契約で、すべてとの契約ではない点と合いません。2 つ目の社内の体制と規則を整える措置は、このような指定機関が存在しない場合の話です。3 つ目は、契約を結ぶ措置が個々の顧客の申立ての有無とは関係なく求められ、機関の名の公表も法が求める点と合いません。契約には、機関や紛争解決委員の求めに、正当な理由なく背けないという内容も入ります。

    詳しくは: 苦情への対応と紛争解決(FINMAC など)

  4. 問 4

    顧客が FINMAC のあっせんを申し立てましたが、紛争解決委員が和解の見込みなしとして手続を終え、申立人の顧客に通知しました。時効の完成猶予について、金融商品取引法の定めに合うのはどれですか。

    正解と解説

    正解: A

    あっせんが和解に至らず終わったとき、時効の扱いが変わる期限は、通知の日から 1 か月です。この間に、手続で扱った請求を訴えれば、時効の完成猶予の面では、手続を請求した時に訴えたことになります。

    4 か月は、すでに進む訴訟を、当事者の共同の申立てで裁判所が止められる期間の上限、または FINMAC があっせんの決着で目指す期間にあたり、時効の期限ではありません。期限がないという扱いも、定めと違います。4 つ目は、提訴が時効の完成猶予の扱いだけを決め、和解案に従う義務を生まない点と合いません。受諾の義務があるのは、顧客が受諾しないときなどを除く特別調停案だけです。

    詳しくは: 苦情への対応と紛争解決(FINMAC など)

  5. 問 5

    自己資本比率の告示は、オペレーショナル・リスクを定義しています。コンダクト・リスクとの関係について、2018 年 10 月に金融庁が示した捉え方を前提に、誤っているものはどれですか。

    正解と解説

    正解: C

    誤りは 3 つ目です。告示は、オペレーショナル・リスクの定義に法的リスクを含め、戦略リスクと風評リスクを除いています。金融庁は、コンダクト・リスクが招く悪い結果として、利用者保護と市場の公正・透明への悪影響を挙げ、実害がなくても金融機関自身の評判が傷つく場合を加えています。風評への悪影響は定義から除かれるため、両者には重なる部分と重ならない部分があります。

    1 つ目は、告示が法的リスクを含み、戦略リスクと風評リスクを除くという定義のとおりです。2 つ目は、プルーデンス監督当局がコンダクト・リスクをオペレーショナル・リスクの一部と見ているという点と合い、両者が重なる面を述べています。4 つ目は、金融庁が、法令として規律が整っていない場合の社会規範に反する行為も例に挙げている点と合います。

    詳しくは: コンダクト・リスク