欧州市場インフラ規則(EMIR)が定める規制技術基準(RTS)について、草案を作る機関と、採択する機関の組み合わせはどれですか。
理解度チェック: 欧州・英国の規制
最終確認日: 2026年10月5日
下書きです。公開前の確認のために表示しています。
「欧州・英国の規制」の章の内容を確かめる 7 問の問題です。選択肢を選んで「回答する」を押すと、正解と解説が出ます。「正解と解説」を開いて、先に答えを見ることもできます。
問 1
正解と解説
正解: A
EMIR は、規制技術基準と実施技術基準の草案を欧州証券市場監督機構(ESMA)に作らせます。委任規則は、ESMA の草案をもとに、欧州委員会が採択します。草案を作る機関と採択する機関は別です。
欧州委員会は、法案の提案と委任規則の採択を担う機関です。欧州議会と EU 理事会は、欧州委員会が提案した法案を採択する機関で、委任規則を採択する機関ではありません。欧州中央銀行(ECB)は、単一監督メカニズムのもとでユーロ圏の金融機関の健全性を監督する機関で、EMIR の技術基準を採択する機関ではありません。
詳しくは: 欧州・英国のデリバティブ規制の全体像
問 2
2026 年 10 月時点で、EU に設立された非金融カウンターパーティ(NFC)が、12 か月ごとに店頭デリバティブの持ち高を数え、ある 1 つの種類で清算閾値を超えました。この NFC が直ちに ESMA と所管当局に通知したとき、清算義務はどのように生じますか。
正解と解説
正解: B
NFC は、通知から 4 か月以内に清算の取り決めを設けます。清算義務は、通知から 4 か月を超えたあとに締結かノベーションした契約から、閾値を超えた種類について生じます。
清算義務の対象の種類のすべてで清算するのは、閾値を超えた金融カウンターパーティ(FC)です。通知から 4 か月の猶予は、閾値を超えた FC にもあります。
詳しくは: EMIR
問 3
2026 年 10 月時点で、清算されない店頭デリバティブ契約を結ぶ非金融カウンターパーティ(NFC)が、持ち高を数えた結果、清算閾値を超えていないとします。EMIR 第 11 条がこの NFC に求める手続きはどれですか。
正解と解説
正解: D
第 11 条は、清算されない契約を結ぶ FC と NFC に、契約条件の確認と、ポートフォリオの突合を求めます。閾値を超えていない NFC に求められるのは、この 2 つと、紛争の早期の発見と解決の手続きです。
毎日の値洗いと担保の交換の手続きは、FC と、清算閾値を超えた NFC が対象です。担保の交換で覆えないリスクに自己資本を持つ義務は、FC だけに課されます。
詳しくは: EMIR
問 4
2026 年 10 月時点で、金融商品市場規則(MiFIR)第 28 条のデリバティブの取引義務とは、どのような義務ですか。
正解と解説
正解: C
取引義務は、EMIR の清算義務の対象の取引に、取引の場の条件を足す義務です。清算義務の対象と宣言されても、ESMA の公開簿に載らない種類は、取引義務の対象ではありません。清算義務の対象にならない、または免除される取引も、対象外です。
ここでの取引基盤は、規制市場、MTF(多角的取引ファシリティ)、OTF(組織的取引ファシリティ)、同等と認められた第三国の取引基盤を指します。対象者は、清算義務を負う金融カウンターパーティと非金融カウンターパーティで、その相手も、清算義務を負う者です。
取引義務が効力を持つには、その種類が少なくとも 1 つの取引基盤で取引されていることと、取引基盤だけで取引できる程度の流動性があることの 2 つが要ります。
詳しくは: MiFID II と MiFIR
問 5
2026 年 10 月時点で、英国の UK EMIR と EU の EMIR の違いについて、正しい説明はどれですか。
正解と解説
正解: D
英国の NFC の商品デリバティブの清算閾値は 60 億ユーロで、EU の 40 億ユーロより大きい値です。信用と株式(10 億ユーロ)、金利と外国為替(30 億ユーロ)は、2 つの版で同じです。
清算機関の認可は英国ではイングランド銀行(BoE)が行い、英国金融行為監督機構(FCA)が登録するのは取引情報蓄積機関です。第 7a 条にあたる有効口座の条は、英国の規則の目次にありません。
詳しくは: UK EMIR
問 6
架空の例として、2017 年採択の PRIIPs の技術基準の表(2021 年改正前。この問いだけの前提です)を、2026 年 10 月時点で使います。原資産の年率の変動率(VEV)が 3%、信用リスクの区分(CRM)が 1 で、請求権が発行体のシニアの債権者に劣後する仕組債の、基本情報文書(KID)に示すリスクの総合指標(SRI)はいくつですか。
正解と解説
正解: B
表は委員会委任規則 (EU) 2017/653 のものです。VEV 3% は 0.5% から 5.0% の幅に入るため、市場リスクの区分(MRM)は 2 です。請求権が劣後するので、CRM は 2 区分上がって 1 + 2 = 3 になります。MRM 2 と CRM 3 の組み合わせの表の値は 3 で、SRI は 3 です。
2 は、劣後の引き上げを入れない MRM 2、CRM 1 の値です。4 は、引き上げを CRM でなく MRM に足した値、5 は、発行体の自己資本の一部に当たる商品の 3 区分の引き上げ(CRM 4)を当てはめた値です。
詳しくは: PRIIPs
問 7
架空の例として、2026 年 10 月時点の EU のベンチマーク規則(BMR)で、あるベンチマークを参照する金融商品、金融契約、投資ファンドの合計額が、すべての期間で 4,500 億ユーロだとします。このベンチマークには代替がほとんどなく、終了すると金融の安定や実体経済に重大で悪い影響が出ます。このベンチマークは、どの区分に当たりますか。