観測できない瞬間の金利(短期金利)を動かす短期金利モデルと違い、LIBOR マーケット・モデルは、市場で見える期間つきのフォワードレートを直接動かします1。ボラティリティが時間だけの関数なら、キャップレットの価格がブラックの式と一致します2。

LIBOR の名を含みますが、同じ形は Euribor にも当てはまります1。実務では、LIBOR をこのように対数正規分布で直接モデル化する点が扱いやすいとされ、モンテカルロ法で実装されることが多いと、日本銀行金融研究所の論文は述べています3。フォワードレートの式とドリフトの決まり方は、関連する記事(valuation/lmm)に書いています。

注

  1. Martin Haugh「Market Models」(Columbia University、Term Structure Models: IEOR E4710、2010 年)の 1 ページ(冒頭と脚注 2)。 ↩ ↩2

  2. 同「Market Models」の 8 ページ、式 (25) と (26) の前後。 ↩

  3. 太田晴康「マルコフ関数モデルによる金利オプションの価格付けの実用化」(日本銀行金融研究所『金融研究』2010 年 10 月)の「1. はじめに」(132 ページ)。 ↩