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デリバティブ・コンパス

理解度チェック: 地域共通のテーマ

最終確認日: 2026年10月3日

下書きです。公開前の確認のために表示しています。

「地域共通のテーマ」の章の内容を確かめる 6 問の問題です。選択肢を選んで「回答する」を押すと、正解と解説が出ます。「正解と解説」を開いて、先に答えを見ることもできます。

  1. 問 1

    2026 年 10 月時点の日本の金融商品取引法(金商法)で、見せ玉は、相場操縦の禁止の中でどのように位置づけられますか。

    正解と解説

    正解: B

    見せ玉には、金商法の条文に呼び名がありません。約定させる意思のない注文で他人を誘う行為は、第 159 条第 2 項第 1 号の変動操作取引に当たるおそれがあります。この号は、一連の取引の「申込み」も対象にしているため、約定しなかった注文も含まれます。

    ただし、注文を取り消したという事実だけで違反になるのではなく、他人を取引に誘う目的が要件になります。第 1 項は、取引が活発だと思い込ませる目的で、仮装の取引や通謀した取引をすることを対象にする規定です。第 3 項は、相場をくぎ付けにするなどの目的で、政令の定めに反して行う一連の取引を対象にする規定です。

    詳しくは: 相場操縦と見せ玉

  2. 問 2

    2026 年 10 月時点で、デリバティブの相場操縦を禁じる各法域の規制は、どの取引に及びますか。

    正解と解説

    正解: A

    EU の MAR は、第 2 条第 1 項(a)〜(d)と第 2 項が挙げる対象に係る行為を、取引施設の内外を問わず対象にします。

    米国の商品取引所法の spoofing の禁止は、registered entity の上か、その規則に服する取引だけが対象です。価格操作の禁止はスワップにも及びますが、spoofing の禁止とは別の規定です。米国の証券取引所法の相場操縦の禁止(第 9 条(a))は、証券ベースのスワップを含む取引を対象にします。日本の金商法第 159 条は、上場デリバティブ取引に限らず、店頭デリバティブ取引のうち、上場する金融商品や、上場する指標などに係るものも対象にします。

    詳しくは: 相場操縦と見せ玉

  3. 問 3

    2026 年 10 月時点の日本で、法人顧客の実質的支配者を取引時確認で確かめることと、制裁の照合を実質的支配者についても行うことは、それぞれ何に基づきますか。

    正解と解説

    正解: C

    法人顧客の取引時確認(本人確認)では、事業経営を実質的に支配できる者を確認します。これは、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策(AML/CFT)の日本の法令である犯収法の定めです。経済制裁の照合(フィルタリング)は、財務省のガイドラインが、顧客に加えて実質的支配者についても行うよう求めています。

    詳しくは: マネー・ローンダリング対策と経済制裁

  4. 問 4

    2026 年 10 月時点の金商法で、インサイダー取引を禁じる第 166 条は、会社関係者のどのような取引を禁じていますか。

    正解と解説

    正解: D

    第 166 条第 1 項は、会社関係者が、業務などに関して重要事実を「知った」とき、その公表がされた後でなければ売買等をしてはならないと定めます。条文は、知ったことを要件にしていて、「使って」取引したことや、利益を得たことを要件にする語がありません。売買等にはデリバティブ取引も含まれます。

    禁止は取引の損益で決まらないため、公表後に株価が上がっても下がっても、公表前の取引はどちらの場合も違反になり得ます。会社関係者には役員のほか、使用人や、契約の相手方などが入ります。「他人に利益を得させる目的」を要件にするのは、情報の伝達と取引の推奨を禁じる第 167 条の 2 で、自分の取引を禁じる第 166 条ではありません。

    詳しくは: インサイダー取引

  5. 問 5

    2026 年 10 月時点の金商法第 40 条の 2 で、最良執行方針等の作成と公表の義務が及ぶのは、どの取引ですか。

    正解と解説

    正解: C

    第 40 条の 2 の方針の対象になるのは、政令(施行令第 16 条の 6 第 1 項)が除くもの以外で、上場株券等、店頭売買有価証券、取扱有価証券の売買です。政令は除くものを列挙する形で定めており、対象に残るのはこの 3 つです。デリバティブ取引は第 1 項第 2 号が挙げていて、対象に含まれません。

    このため、店頭デリバティブの価格提示と約定には、方針の作成、公表、事前の情報提供、事後の説明の義務が課されません。取引所に上場するデリバティブ取引も、デリバティブ取引である点は同じで、対象外です。有価証券の売買のすべてが対象になるわけではなく、3 つ以外の有価証券の売買は、第 1 項第 1 号が除くものに入ります。

    詳しくは: 最良執行

  6. 問 6

    2026 年 10 月時点で、第一種金融商品取引業を行う金融商品取引業者の注文伝票などの帳簿書類の保存の期間と起算日は、内閣府令第 157 条第 2 項でどのように定められていますか。

    正解と解説

    正解: A

    内閣府令第 157 条第 2 項は、帳簿書類の種類で保存の期間を 5 年、7 年、10 年に分け、起算日も種類で変えています。注文伝票など(第 3 号から第 3 号の 4)は作成の日から 7 年です。

    ほかの選択肢は、別の種類の帳簿書類の値か、起算日の取り違えです。作成の日から 10 年は取引日記帳など(第 4 号から第 15 号の 2)、効力を失った日から 5 年は法令が定める書面そのもの(第 2 号)です。業務の終了の日から数えるのは契約などの書類の一部(第 16 号イなど)で、注文伝票ではありません。

    詳しくは: 記録の保存