金融商品取引業者等が、上場会社等の株券や、それに係るデリバティブ取引を顧客から受託したり勧誘したりする場面で出てくる規制です1。上場会社等の法人関係情報を管理する場面にも関わります2。
何を禁じる規制か
インサイダー取引の規制は、上場会社などの内部にいる者や、その者から情報を得た者が、未公表の重要情報を知って、その公表前に取引することを禁じます。
日本の金融商品取引法(金商法)は、会社の重要事実を知った者の取引と、公開買付けなどの事実を知った者の取引を、別々の規定で禁じています(以下、それぞれ「重要事実の取引禁止」「公開買付け等事実の取引禁止」)。さらに、他人に利益を得させる、または損失の発生を回避させる目的で、情報を伝える行為と取引を勧める行為を禁じています(以下「情報伝達・取引推奨の禁止」)3。
デリバティブ取引も禁止される売買等に含まれるため、株券の取引と同じ枠組みで読みます。見せ玉などの相場操縦は、相場操縦と見せ玉で扱います。
根拠と所管
日本のインサイダー取引規制の中心は、金商法の重要事実の取引禁止、公開買付け等事実の取引禁止、情報伝達・取引推奨の禁止の規定です。刑事罰と課徴金も金商法が定めます。重要事実の公表の方法は金融商品取引法施行令(政令)が、重要事実の軽微基準は有価証券の取引等の規制に関する内閣府令が定めます4。金融商品取引業等に関する内閣府令(金商業等府令)は、法人関係情報の定義と、金融商品取引業者等の禁止行為と管理体制を定めます。
| 条文 | 定めること |
|---|---|
| 金商法 第 166 条 | 重要事実の公表前の売買等の禁止。重要事実の類型、公表の意味、適用除外も定める |
| 金商法 第 167 条 | 公開買付け等事実の公表前の買付け等、売付け等の禁止 |
| 金商法 第 167 条の 2 | 情報の伝達と取引の推奨の禁止 |
| 金商法 第 197 条の 2、第 207 条 | 刑事罰と、法人への罰金刑 |
| 金商法 第 175 条、第 175 条の 2 | 課徴金納付命令 |
| 政令 第 30 条 | 公表の方法 |
| 金商業等府令 第 1 条第 4 項第 14 号、第 117 条、第 123 条 | 法人関係情報の定義、金融商品取引業者等の禁止行為と管理体制 |
所管は、調査と勧告を証券取引等監視委員会(Securities and Exchange Surveillance Commission。SESC)が担い、課徴金の納付は内閣総理大臣が命じます。SESC は、調査で法令違反が認められた不公正取引について、課徴金納付命令の発出を内閣総理大臣と金融庁長官に勧告します5。
条文は 2026 年 10 月 6 日時点で公開されている版(金商法は 2026 年 8 月 12 日施行の版)を確かめました6。
対象になる者と取引
禁止の対象は、情報を知った経路で決まります。重要事実の取引禁止は、会社関係者を次のように定めます7。
- 上場会社等(その親会社と子会社を含む)の役員、代理人、使用人などで、職務に関して知った者
- 会計帳簿の閲覧を請求できる株主などで、その権利の行使に関して知った者
- 上場会社等に対する法令に基づく権限を持つ者で、権限の行使に関して知った者
- 上場会社等と契約を結んでいる者や交渉中の者で、契約の締結、交渉、履行に関して知った者
- 株主や契約の相手方である法人の役員等で、同じ法人のほかの役員等が知った場合に、職務に関して知った者
会社関係者でなくなった後も、1 年以内は同じ禁止が続きます7。会社関係者から重要事実の伝達を受けた者にも、同じ禁止がかかります。職務上その伝達を受けた者が所属する法人の、ほかの役員等も含みます。SESC は、この伝達を受けた者を「第一次情報受領者」と呼びます8。
公開買付け等事実の取引禁止も同じ組み立てです。公開買付者等の役員、株主、契約の相手方のほか、公開買付けの対象になる会社とその役員等が、公開買付者等からの伝達で知ったときも対象です。関係者でなくなってからの期間は 6 月です9。
| 条文 | 禁止される者 | 禁止される行為 |
|---|---|---|
| 第 166 条第 1 項 | 会社関係者 | 重要事実の公表前に、上場会社等の特定有価証券等を売買等すること |
| 第 166 条第 3 項 | 会社関係者から伝達を受けた者 | 同上 |
| 第 167 条第 1 項 | 公開買付者等関係者 | 実施の事実の公表前に買付け等、中止の事実の公表前に売付け等をすること |
| 第 167 条第 3 項 | 公開買付者等関係者から伝達を受けた者 | 同上 |
| 第 167 条の 2 | 第 166 条と第 167 条の関係者 | 他人に利益を得させる、または損失を避けさせる目的で、情報を伝え、または取引を勧めること |
重要事実の取引禁止の「売買等」は、売買その他の有償の譲渡と譲受け、合併や分割による承継、デリバティブ取引です。対象の特定有価証券等は、上場会社等の株券などの特定有価証券と、そのオプションを表示する有価証券などの関連有価証券です10。売買等が利益を生んだかどうかは、重要事実の取引禁止の要件ではありません。一方、情報伝達・取引推奨の禁止は、他人に利益を得させる目的か損失を避けさせる目的を要件にしています11。
重要事実の取引禁止には、適用除外があります12。主な場合は次のとおりです。
- 新株予約権やオプションを権利行使して株券などを取得する場合
- 法令上の義務に基づく売買等の場合
- 重要事実を知る前に結んだ契約の履行や決めた計画の実行として行う売買等で、内閣府令が定める場合
デリバティブ取引での扱い
重要事実の取引禁止は、禁止する取引の種類に「デリバティブ取引」を挙げています。金商法は、デリバティブ取引を、市場デリバティブ取引、店頭デリバティブ取引、外国市場デリバティブ取引のことと定めています13。条文の語は、取引の種類を市場取引に限っていません。
一方、対象になる銘柄には限りがあります。禁止されるのは、公表前の重要事実に係る上場会社等の特定有価証券等に係る売買等です。特定有価証券等には、株券などのほか、政令が定める関連有価証券として、その株券に係るオプションを表示する有価証券などが入ります14。
次の表は、条文がデリバティブ取引に触れている箇所です。
| 論点 | 条文の扱い |
|---|---|
| 第 166 条の売買等 | デリバティブ取引を含む10 |
| オプションの権利行使 | 特定有価証券等に係るオプションを取得している者が、権利行使で売買等をする場合は、第 166 条第 6 項の適用除外12 |
| 第 167 条の買付け等、売付け等 | 政令が、特定株券等と関連株券等の買付けと売付けなどを挙げる。「デリバティブ取引」の語は使わない15 |
| 課徴金の算式の売付け等、買付け等 | 有価証券の売付けと買付けのほか、市場デリバティブ取引のうち差金の授受を約する取引と、オプションの付与側、取得側の取引を含む16 |
| 刑事罰 | 第 166 条第 1 項と第 3 項の違反に、取引の種類による区別はない17 |
図:第 166 条の禁止が及ぶかの判定
図の説明
重要事実の取引禁止が及ぶかを、5 つの質問で順に確かめる図です。最初の 4 つの質問は「いいえ」なら、その時点で禁止の対象外になります。最後の質問だけは向きが逆で、「はい」(適用除外の取引)なら対象外です。すべて通ると、原則として禁止が及びうる、という見方になります。公開買付け等事実の取引禁止と情報伝達・取引推奨の禁止は、この図に含まれません。
C 社(上場会社)の取締役会が自己株式の取得を決めた架空の例で考えます。この事実は決定事実に当たり、軽微基準には当たらないものとします。取引は C 社の株券の買付けだけを考え、ほかの適用除外の条件は置きません。
| 例 | 条件 | 条件に当てはめると |
|---|---|---|
| 1 | C 社の使用人が、職務に関して決定を知り、公表の措置がとられる前に C 社の株券を買い付けた | 質問 1 から 4 が「はい」、質問 5 が「いいえ」で、原則として禁止が及びうる |
| 2 | C 社が決定を政令が定める報道機関 2 社以上に公開し、12 時間が過ぎた後に、例 1 の使用人が買い付けた | 3 番目の質問が「いいえ」(公表の措置がとられた後)なので、禁止は及ばない |
| 3 | D 証券(法人)が、C 社との契約交渉で決定を知り、公表前に、保有していた C 社株のオプションを権利行使して株券を取得した | 質問 1 から 4 は「はい」。5 番目が「はい」(権利行使による売買等は適用除外)なので、外れる |
図:重要事実から公表までの流れ
図の説明
重要事実を知ってから公表の扱いになるまでの流れを、時の順に示す図です。公表前の売買等が原則として禁止の対象で(適用除外などは除きます)、公表後には禁止が及びません。節目は、公表の措置のあと、報道機関への公開から周知に必要な期間が過ぎて公表の扱いになる時です。間隔は時間の長さに比例しません。
例:E 社の公募増資と F 証券
E 社(上場会社)が募集株式の発行を準備し、F 証券が引受けの契約を交渉している架空の例で考えます。F 証券のデリバティブ部門の担当者が、この交渉に関して発行の決定を知り、公表前に E 社株を対象とするコール・オプションを買いました。この担当者は、E 社と契約の交渉をしている者の役員等として、会社関係者に当たり得ます。
公表後に E 社の株価が上がれば、コール・オプションの買いは利益になり、下がれば損失になります。禁止は取引の損益で決まらないため、どちらの場合も違反になり得ます。担当者が F 証券の業務に関して違反したときは、法人の F 証券にも罰金刑が定められています18。
重要事実と公表
重要事実は、金商法が 4 つの型に分けて定めます。子会社についても、同じ型の事実が定められています19。
| 型 | 内容の例 | 条 |
|---|---|---|
| 決定事実 | 業務執行を決定する機関が、募集株式の発行、自己株式の取得、合併、会社分割などを行うことを決定したこと | 第 1 号 |
| 発生事実 | 災害や業務遂行の過程で生じた損害、主要株主の異動、上場廃止の原因となる事実 | 第 2 号 |
| 決算情報 | 売上高、経常利益、純利益、配当の予想値や決算が、直近の公表予想値(なければ前事業年度の実績値)と、基準を超えて違うこと | 第 3 号 |
| バスケット条項 | 上の型に当たらない、運営、業務、財産に関する事実で、投資者の投資判断に著しい影響を及ぼすもの | 第 4 号 |
決定事実には、公表された決定を行わないことの決定も含まれます。決算情報の基準は内閣府令が定めます。
投資者の投資判断に及ぼす影響が軽微なものとして内閣府令が定める基準に当たる事実は、決定事実と発生事実の一部から除かれます。公開買付け等事実は、公開買付者等の業務執行を決定する機関が、公開買付け等を行うこと、または公表された決定に係る公開買付け等を行わないことを決定したことで、軽微な場合は同じく除かれます20。
公表とは、政令が定める措置がとられたこと、または重要事実が記載された有価証券報告書などの書類が公衆の縦覧に供されたことです。政令の措置は、上場会社等が重要事実を 2 社以上の報道機関に公開し、周知に必要な期間が経過すること、または取引所に通知して縦覧に供することなどです。周知に必要な期間は、2 社以上の報道機関に公開した時から 12 時間と政令が定めます21。
刑事罰と課徴金
重要事実の取引禁止と公開買付け等事実の取引禁止の違反は、5 年以下の拘禁刑か 500 万円以下の罰金に処し、または併科します。情報伝達・取引推奨の禁止の違反も同じ刑ですが、伝達を受けた者や取引を勧められた者が、公表前に実際に売買等をした場合に限ります17。法人の使用人などが業務に関して違反したときは、法人に 5 億円以下の罰金刑が定められています18。
重要事実の取引禁止と公開買付け等事実の取引禁止の違反の犯罪行為で得た財産は、没収され、没収できなければ価額が追徴されます。事情に照らして相当でないときは、没収しないことができます。この没収と追徴の規定は、情報伝達・取引推奨の禁止の違反には及びません22。
課徴金は、刑事罰とは別に、内閣総理大臣の納付命令で課される行政上の措置です。重要事実の取引禁止と公開買付け等事実の取引禁止の違反が、納付命令の対象です23。次の表は、重要事実の取引禁止の違反の場合の額です。
| 場合 | 課徴金の額 |
|---|---|
| 自己の計算での売付け等 | 売付けの価格に数量を掛けた額から、公表後 2 週間の最も低い価格に数量を掛けた額を引いた額 |
| 自己の計算での買付け等 | 公表後 2 週間の最も高い価格に数量を掛けた額から、買付けの価格に数量を掛けた額を引いた額 |
| 他人の計算での売買等(運用財産の運用として行った場合) | 運用の対価に当たる額(内閣府令が定める)の 3 倍 |
| 他人の計算での売買等(それ以外) | 手数料や報酬などの対価の額(内閣府令が定める) |
売付け等と買付け等のうち、課徴金の対象になるのは、公表の日以前 6 月以内に行ったものです23。情報伝達・取引推奨の禁止の違反については、情報の受領者が公表前に実際に売買等をした場合に限り、課徴金を命じます。額は、仲介などの業務の対価に基づく額か、受領者の取引で得た利得に相当する額の 2 分の 1 です24。
令和 5 年度の勧告の特徴として、SESC の事例集は次の事案を挙げています25。
- 会社の役員や社員から伝達を受けた者の取引
- 社員が職務上知った情報を借名口座で取引した事案
- 海外に住む子会社の役職員が知人名義の口座で取引した事案
- 公開買付けの対象会社の役員が多数の知人に情報を伝えて取引を勧めた事案
公開買付け等事実に係る事案は、これまでの勧告で最も件数が多いとされています25。
米国、EU、英国との違い
米国、EU、英国も、未公表の重要な情報による取引を禁じますが、条文の組み立てが違います。
| 論点 | 日本 | 米国 | EU と英国 |
|---|---|---|---|
| 根拠 | 金商法 第 166 条、第 167 条、第 167 条の 2 | 証券は証券取引所法と Rule 10b-5、Rule 10b5-1。商品とスワップは商品取引所法と 17 CFR 180.126 | 市場阻害行為規則(MAR) 第 8 条、第 10 条、第 14 条27 |
| 禁止の組み立て | 条文が列挙する者(会社関係者など)の、公表前の売買等 | 信認や信頼の義務に違反して、重要な未公表情報にもとづき証券を売買することを、欺瞞的な手段に含める28 | 内部情報を持つ者が、その情報を使って金融商品を取得または処分すること。情報を持つ者の範囲も定める |
| 情報の定義 | 重要事実の 4 型(条文の列挙とバスケット条項) | Rule 10b5-1 は、「重要な」「未公表の」情報の語を使い、定義も列挙も置かず、インサイダー取引の法は裁判例が定めると書く28 | 正確な性質を持ち、未公表で、公表されれば価格に重大な影響を与えるおそれのある情報29 |
| デリバティブ | 売買等にデリバティブ取引を含む | 証券取引所法は証券ベースのスワップ契約を含む。商品取引所法は、スワップと先物などの取引で欺瞞的な手段を禁じる26 | 規制市場や取引施設で取引される金融商品の価格や価値に依存する商品も対象。信用デフォルト・スワップと差金決済取引を例示する30 |
| 法人の責任 | 従業者の違反に、法人の罰金刑18 | 違反者の民事制裁金は、利得または回避した損失の 3 倍まで。支配する者にも科されることがある31 | 法人の場合、禁止は、法人の計算での取引の決定に関与した自然人にも及ぶ32 |
| 法人の抗弁 | この記事では扱いません。 | 判断者が情報を知らず、合理的な方針と手続を整えていたことが法人の抗弁28 | 判断者が情報を持たないことを有効に確保する内部の取決めを置き、働きかけない法人は、情報を持つだけでは使ったとみなされない32 |
米国の証券取引委員会(SEC)は、Rule 10b5-1 で、重要な未公表情報を知っていた時点の売買を、その情報に「もとづく」売買と扱います。ただし、情報を知る前に契約、指示、書面の計画を結ぶなどの積極的な抗弁を定めています28。
商品取引所法は、重要となり得る非公開情報を取引の相手に開示するよう義務づける規則を、商品先物取引委員会(CFTC)は定めないと明記します。ただし、取引に関して相手に述べた説明を、重要な点で誤解させないために必要な場合は別です33。
CFTC は、2011 年の最終規則で、デリバティブ市場は、合法的に得た重要な未公表情報にもとづく取引を認める形で長く運営されてきたと述べました。同じ規則は、先に負っていた義務に違反した取引や、詐欺や欺瞞で得た情報にもとづく取引は、Rule 180.1 に違反し得るとも述べています34。
EU の MAR は、情報の伝達も別に禁じます。内部情報を持つ者が、通常の職務の範囲を超えて他人に開示すると、不法な開示になります。発行者には、自らに直接関わる内部情報を、できるだけ早く公衆に知らせる義務があります35。
英国の MAR は、取引の場所を英国、ジブラルタル、EU の市場などに置き換えていますが、ここで挙げた内部者取引と不法な開示の主な禁止の文言は同じです。細部には違いがあり、たとえば法人の場合の禁止を定める項の「国内法に従って」の語は、英国版にありません36。
実務への影響
金商業等府令は、法人関係情報を、上場会社等の運営、業務、財産に関する公表されていない重要な情報で顧客の投資判断に影響を及ぼすと認められるものなどと定義します37。この定義は、重要事実のように型を列挙せず、情報の性質で書かれています。
管理のほかに、金商業等府令は、金融商品取引業者等に、次の行為を禁じています1。
- 顧客の売買が重要事実の取引禁止か公開買付け等事実の取引禁止に違反する、またはそのおそれがあると知りながら受託する行為
- 有価証券の売買や有価証券に係るデリバティブ取引の勧誘で、発行者の法人関係情報を顧客に提供する行為
- 公表前に取引をさせて顧客に利益を得させる、または損失を避けさせる目的で取引を勧める行為
この記事が書いていないこと
次の内容は、この記事では扱いません。
- 重要事実の軽微基準の数値と、適用除外のうち内閣府令が定める場合の中身
- 公開買付け等事実の取引禁止で、内閣府令が定める準ずる取引の中身
- 公開買付け等事実の取引禁止の違反に対する課徴金の額の算式
- 店頭のエクイティ・スワップのような個々の取引が、規制の対象に当たるかどうかの個別の判断
- 日本の金商法に、法人の抗弁に当たる定めがあるかどうか
- 2026 年 11 月 30 日以降に施行される金商法の改正の版の内容
- EU と英国の罰則
注
-
「金融商品取引業等に関する内閣府令」第 117 条第 1 項第 13 号、第 14 号、第 14 号の 2。この条は、金商法第 38 条第 9 号に規定する内閣府令で定める行為を挙げます。 ↩ ↩2
-
「金融商品取引法」第 166 条(会社関係者の禁止行為)、第 167 条(公開買付者等関係者の禁止行為)、第 167 条の 2(未公表の重要事実の伝達等の禁止)。 ↩
-
「有価証券の取引等の規制に関する内閣府令」(平成 19 年内閣府令第 59 号)第 49 条から第 53 条が軽微基準を定めます。第 51 条は売上高等の予想値の重要基準です。 ↩
-
証券取引等監視委員会事務局「令和5年度 金融商品取引法における課徴金事例集~不公正取引編~」(2024 年 6 月。以下「事例集」)の「Ⅰ 課徴金勧告の件数及び課徴金額」(資料の 1 ページ)。課徴金の納付を内閣総理大臣が命じることは、「金融商品取引法」第 175 条。 ↩
-
「金融商品取引法」は、e-Gov 法令検索の API で取得した 2026 年 8 月 12 日施行の版(令和 8 年法律第 64 号による改正を反映)。同じ API の法令履歴(2026 年 10 月 6 日に確認)に、2026 年 11 月 30 日以降を施行日とする未施行の版があります。 ↩
-
「金融商品取引法」第 166 条第 1 項第 1 号から第 5 号と、同項後段(会社関係者でなくなった後 1 年以内)。「上場会社等」の定義は第 163 条第 1 項。 ↩ ↩2
-
「金融商品取引法」第 166 条第 3 項。「第一次情報受領者」の呼び方は、事例集の凡例(資料の「用語の説明」)にあります。 ↩
-
「金融商品取引法」第 167 条第 1 項第 1 号から第 6 号(第 5 号が公開買付けの対象になる会社とその役員等)と、同項後段(6 月以内)、第 3 項。 ↩
-
「金融商品取引法」第 166 条第 1 項(「売買等」の定義)と第 163 条第 1 項(「特定有価証券」「関連有価証券」「特定有価証券等」の定義)。 ↩ ↩2
-
「金融商品取引法」第 167 条の 2 第 1 項、第 2 項(他人に利益を得させ、または損失の発生を回避させる目的)。第 166 条第 1 項に、利益を要件とする語はありません。 ↩
-
「金融商品取引法」第 166 条第 6 項第 2 号、第 2 号の 2、第 3 号、第 12 号。第 12 号は「内閣府令で定める場合に限る」と定めます。 ↩ ↩2
-
「金融商品取引法」第 2 条第 20 項(デリバティブ取引)、第 21 項(市場デリバティブ取引)、第 22 項(店頭デリバティブ取引)。 ↩
-
「金融商品取引法施行令」第 27 条の 3(特定有価証券の範囲)、第 27 条の 4(関連有価証券の範囲。第 3 号が特定有価証券に係るオプションを表示する有価証券)。 ↩
-
「金融商品取引法施行令」第 33 条の 3(株券等に係る買付け等の範囲)、第 33 条の 4(売付け等の範囲)。いずれも第 7 号で、内閣府令が定める準ずる取引を挙げます。 ↩
-
「金融商品取引法」第 175 条第 3 項、第 4 項(「有価証券の売付け等」「有価証券の買付け等」。第 2 条第 21 項第 2 号、第 3 号の取引を含む)。 ↩
-
「金融商品取引法」第 197 条の 2 第 1 項第 13 号(第 166 条第 1 項、第 3 項、第 167 条第 1 項、第 3 項の違反)、第 14 号(第 167 条の 2 第 1 項の違反で、受領者が適用除外に当たらない売買等をした場合に限る)、第 15 号(同条第 2 項)。刑は同項柱書。 ↩ ↩2
-
「金融商品取引法」第 207 条第 1 項第 2 号(第 197 条の 2 第 1 項の違反に 5 億円以下の罰金刑)。 ↩ ↩2 ↩3
-
「金融商品取引法」第 166 条第 2 項第 1 号(決定事実)、第 2 号(発生事実)、第 3 号(決算情報)、第 4 号(バスケット条項)、第 5 号から第 8 号(子会社)。上場投資法人等は同項第 9 号から第 14 号。 ↩
-
「金融商品取引法」第 166 条第 2 項柱書(軽微基準)、第 167 条第 2 項(公開買付け等事実とその軽微基準)。基準の数値は内閣府令に委ねられています。 ↩
-
「金融商品取引法」第 166 条第 4 項、「金融商品取引法施行令」第 30 条第 1 項第 1 号、第 2 号。周知に必要な期間は、同条第 2 項が、報道機関(同項第 1 号イ、ロ、ハ)のうち少なくとも 2 社に公開した時から 12 時間と定めます。 ↩
-
「金融商品取引法」第 198 条の 2 第 1 項第 1 号(第 197 条の 2 第 1 項第 13 号の罪、つまり第 166 条と第 167 条の違反の犯罪行為により得た財産)、第 2 項(追徴)。第 14 号、第 15 号(第 167 条の 2 の違反)は同号に挙がっていません。 ↩
-
「金融商品取引法」第 175 条第 1 項第 1 号から第 3 号(第 166 条)、第 2 項(第 167 条)、第 3 項、第 4 項(「売付け等」「買付け等」)。額の算式は同条の文言の言い換えで、第 1 号、第 2 号に「公表がされた日以前六月以内」とあります。 ↩ ↩2
-
「金融商品取引法」第 175 条の 2 第 1 項第 1 号から第 3 号(第 3 号が、受領者の売買等で得た利得相当額に 2 分の 1 を乗じた額)。第 2 項は第 167 条の 2 第 2 項の違反。 ↩
-
事例集の「Ⅰ 課徴金勧告の件数及び課徴金額」の「(インサイダー取引)」(資料の 1 ページ)と、コラム 6「勧告件数が最も多いのは、公開買付け事案」(資料の 8 ページ)。 ↩ ↩2
-
15 U.S.C. § 78j(b)("any securities-based swap agreement" を含む)、17 CFR 240.10b-5、7 U.S.C. § 9(1)、17 CFR 180.1(a)。証券取引所法は第 10 条(b)、商品取引所法は第 6 条(c)(1)。 ↩ ↩2
-
欧州議会・理事会規則(EU)No 596/2014 の第 8 条(Insider dealing)、第 10 条(Unlawful disclosure of inside information)、第 14 条(両者の禁止)。 ↩
-
17 CFR 240.10b5-1(a)(信認や信頼の義務に違反した重要な未公表情報にもとづく売買)、(b)(情報を知っていた時点の売買は「もとづく」売買)、(c)(1)(契約、指示、書面の計画の積極的な抗弁)、(c)(2)(自然人以外の者の抗弁)。 ↩ ↩2 ↩3 ↩4
-
MAR 第 7 条第 1 項(a)(正確な性質、未公表、価格への重大な影響)、第 2 項(正確な性質の意味)、第 4 項(合理的な投資家が投資判断の根拠の一部に使う情報)。 ↩
-
MAR 第 2 条第 1 項(a)から(d)。(d)は、(a)から(c)に当たらない金融商品で、その価格や価値が(a)から(c)の金融商品の価格や価値に依存するか影響を及ぼすもの(信用デフォルト・スワップと差金決済取引を含む)。 ↩
-
15 U.S.C. § 78u-1(a)(1)(SEC が裁判所に民事制裁金を求める)、(a)(2)(利得または回避した損失の 3 倍まで)、(a)(3)、(b)(1)(支配する者の制裁金と、その責任の条件)。 ↩
-
MAR 第 9 条第 1 項(a)、(b)(法人の適切で有効な内部の取決め)、第 2 項(a)(マーケット・メイカーなどの通常の職務の範囲の取引)。第 8 条第 5 項(法人の場合に決定へ関与した自然人にも禁止が及ぶ)の「国内法に従って」は、英国の改訂版にありません。 ↩ ↩2
-
7 U.S.C. § 9(1) の本文中の proviso(取引に関する説明を重要な点で誤解させないために必要な場合を除き、重要となり得る非公開情報の開示を義務づける規則を定めないとする部分)。17 CFR 180.1(b) も同じ趣旨。 ↩
-
CFTC の 2011 年の最終規則(76 Fed. Reg. 41398、2011 年 7 月 14 日)の 41403 ページ、「2. Commission Determination」。 ↩
-
MAR 第 10 条第 1 項、第 17 条第 1 項。 ↩
-
legislation.gov.uk の英国の改訂版 MAR の第 2 条第 1 項と、第 8 条から第 10 条。採択時の本文と照らすと、第 8 条第 5 項と第 9 条第 6 項など、細部に違いがあります。 ↩
-
金商業等府令第 1 条第 4 項第 14 号(法人関係情報)。 ↩
-
事例集のコラム 6(資料の 8 ページ。予防措置)、コラム 8「情報管理の重要性② ~職場編~」(資料の 10 ページ)。 ↩