BA-CVA は、取引相手ごとに、リスク・ウェイト、ネッティング・セットの債務不履行時のエクスポージャー(EAD)、実効マチュリティ、規制上の割引係数を掛けた値を求め、取引相手の間の相関を使って合算します1。取引相手の信用スプレッドのヘッジ(単一の債務者を参照する CDS、インデックス CDS など)の効果を反映する形を「完全な BA-CVA」、反映しない形を「限定的な BA-CVA」といいます。どちらも、最後に割引係数 0.65 を掛けた額が CVA リスク相当額です1。
取引相手が 1 社で、SA-CCR の EAD が 14 億円、実効マチュリティが 3 年、リスク・ウェイトが 5.0% の架空の例で考えます。ヘッジなしの CVA リスク相当額は約 0.905 億円です。計算の流れは、記事「CVA リスクの資本賦課」に書いています。
BA-CVA の入力の EAD は、取引相手の信用リスク(CCR)の計算で使う値です。会計上の CVA の測り方とは別の計算で、会計で CVA を計算していなくても使えます。ヘッジの効果は、取引相手の信用力のヘッジだけを反映し、市場要因によるエクスポージャーの変動のヘッジは反映しません2。