架空の例として、ある輸入企業は、満期の日に輸入の代金 20 万ドルを払う予定です。この企業は、ドルのコール・オプションの買いとドルのプット・オプションの売りを、どちらも行使価格 1 ドル 145 円、額 20 万ドルで組み合わせたゼロ・コスト・オプションを持っています。満期の直物相場が 135 円のとき、この組み合わせについて正しいものはどれですか。
理解度チェック: 為替のエキゾチック
最終確認日: 2026年9月25日
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「為替のエキゾチック」の章の内容を確かめる 5 問の問題です。選択肢を選んで「回答する」を押すと、正解と解説が出ます。「正解と解説」を開いて、先に答えを見ることもできます。
問 1
正解と解説
正解: A
満期の直物相場 135 円は行使価格 145 円より円高なので、売ったプットが行使され、企業は 145 円でドルを買うことになります。直物で買うのと比べた差は、(135 − 145) × 20 万ドル = −200 万円です。損失は円高が進むほど広がり、相場が下がり続けるかぎり止まりません。
買ったコールの利益で売ったプットの損が打ち消されると考えると、損益は生じないとする選択肢を選びやすくなります。満期の直物相場 135 円で 145 円のコールを行使しても得にならないため、コールは行使されず、プットの損を打ち消すものはありません。
売ったプットの損は受け取ったプレミアムの額までと考えると、損失が限られるとする選択肢を選びやすくなります。ゼロ・コスト・オプションは、売るオプションで受け取るプレミアムと、買うオプションで払うプレミアムを相殺して、受け払いをなくした取引です。受け払いがなくても、売ったプットが行使されれば損が生じ、損失が受け取ったプレミアムの額までに限られることはありません。
満期の直物相場が 155 円なら、企業はコールを行使して 145 円でドルを買え、直物で買うのと比べた差は (155 − 145) × 20 万ドル = 200 万円の得です。この組み合わせを代金と同じ額で持ち、代金のヘッジとして見ると、ドルの買値は円安でも円高でも 145 円に決まります。135 円のときは、直物で買えば安く済んだ分を得られません。代金より大きい額のプットを売っていれば、代金を超える分の損失が円高とともに膨らみます。
詳しくは: 為替エキゾチックの全体像
問 2
パワー・リバース・デュアル債(PRD 債)は、元本を円で払い戻す、投資家向けの債券です。PRD 債の利息と期限前の償還について正しいものはどれですか。
正解と解説
正解: D
PRD 債の利息は、利払いのときの為替相場に応じて変わり、円安なら高く、円高なら低くなります。利息には 0% を下回らない条件を付けます。発行体は利払いごとに期限前に償還する権利を持ち、投資家はこの権利を売った対価を、利回りの上乗せとして受け取ります。
投資家が上乗せを受け取ることから、投資家が有利な権利を持つと考えると、償還する権利を投資家が持つ選択肢を選びやすくなります。上乗せは、投資家が権利を持つ対価ではなく、発行体に権利を売った対価です。円高なら利息が高くなるとする選択肢は、利息が相場で変わる向きを逆にしています。
詳しくは: 為替エキゾチックの全体像
問 3
架空の例として、輸入企業の K 社が、ドルのコール(円のプット)を 100 万ドル分買いました。行使価格は 148 円、下のバリアは 140 円、上のバリアは 160 円のダブル・ノックアウトで、今の直物相場は 1 ドル 150 円です。期間中の相場が 141 円から 158 円の間で動き、満期の直物相場が 152 円だったとき、プレミアムを除いた満期の受け取りはいくらですか。
正解と解説
正解: A
期間中の相場は上下のバリアのどちらにも触れていないため、権利は残っています。満期の直物相場 152 円は行使価格 148 円より高いので、受け取りは (152 − 148) × 100 万ドル = 400 万円です。
0 円は、バリアに触れて権利が消えたと考えた値です。期間中に 160 円か 140 円に一度でも触れていれば権利は消え、満期の相場が 165 円でも受け取りは 0 円になります。この例では、どちらにも触れていません。
1,200 万円は、行使価格ではなく上のバリア 160 円との差 (160 − 148) × 100 万ドルで数えた値です。200 万円は、今の直物相場 150 円との差 (152 − 150) × 100 万ドルで数えた値です。コールの受け取りは、満期の直物相場と行使価格の差で決まります。
詳しくは: 為替のバリア・オプション
問 4
正解と解説
正解: B
バンプを小さくすると、有限差分の近似の偏りは減りますが、モンテカルロ法の推定のばらつきが増えます。二次の感応度のガンマでこの問題が大きく、信頼できる値を得るには、多くの経路が要ります。
偏りも小さくなりばらつきも小さくなるとする選択肢は、ばらつきが増える点を見落とした考えです。偏りが増えるとする選択肢は、向きが逆です。ばらつきには影響しないとする選択肢は、バンプを小さくするとばらつきが増える点と合いません。
詳しくは: TARF
問 5
架空の例として、PRDC のクーポン率は、ドルのクーポン率に、利払日の為替レート(1 ドルあたりの円)と基準レートの比を掛け、円のクーポン率を引いて決まります。ドルのクーポン率は 8%、円のクーポン率は 6%、基準レートは 140 円で、フロアは 0、キャップはありません。クーポン率がゼロになる、利払日の最も高い為替レートは何円ですか。
正解と解説
正解: C
クーポン率がゼロになる境目の水準は、基準レート × 円のクーポン率 ÷ ドルのクーポン率 = 140 × 6% ÷ 8% = 105 円です。為替レートが 105 円以下なら、式の値は 0 以下になり、フロアの 0 がクーポン率になります。105 円ちょうどでは、8% × 105 ÷ 140 − 6% = 0 です。
140 円は、基準レートをクーポン率がゼロになる水準と考えた値です。基準レートでは、クーポン率は 8% − 6% = 2% で、正です。約 187 円は、ドルと円のクーポン率を逆にした 140 × 8% ÷ 6% の値です。為替レートが 187 円のときのクーポン率は、8% × 187 ÷ 140 − 6% で約 4.7% で、ゼロではありません。35 円は、ドルと円のクーポン率の差で数えた 140 × (8% − 6%) ÷ 8% の値です。35 円ではクーポン率の式の値は 8% × 35 ÷ 140 − 6% = −4% で、フロアによりクーポン率はゼロになりますが、ゼロになる最も高い為替レートではありません。
詳しくは: パワーリバースデュアル(PRDC)