1999 年 4 月の大統領の金融市場作業部会の報告書は、ロング・ターム・キャピタル・マネジメント(LTCM)の取引相手のリスク管理について、どのように述べていますか。
理解度チェック: 主要な事件
最終確認日: 2026年10月3日
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問 1
正解と解説
正解: D
現在の信用リスクは多くの場合、担保で覆われていましたが、将来の値動きによる潜在的な将来エクスポージャーは、十分に見積もられていなかった可能性が高いと、報告書は述べています。取引相手が担保の取り決めだけを根拠に、誤った安心感を持っていたのではないかとも問いかけています。
担保で覆われていたのは現在の分で、将来の分ではありません。取引相手はそれぞれ与信限度を置いていましたが、LTCM 全体の規模とレバレッジを抑えるものはありませんでした。また、LTCM が貸し手や取引相手に出していたのは貸借対照表や損益計算書などで、リスクの中身や特定の市場への集中は分からなかったと報告書は書いています。ストレステストについては、米国会計検査院(GAO)の報告書が、検査官が銀行の現在のエクスポージャーの担保への依存と、信用のストレステストの不十分さを見いだしたと述べています。
詳しくは: LTCM の破綻
問 2
2008 年 9 月のリーマン・ブラザーズ・ホールディングス(LBHI)の破産の申請の後、ISDA マスター契約のもとで結ばれていたデリバティブの取引の解約と精算は、どのように進みましたか。
正解と解説
正解: B
LBHI は、ほぼすべての取引でグループ会社の債務を支える側だったため、その申請は ISDA マスター契約の債務不履行事由にあたりました。解約は数のうえでは早く進み、90 万件を超える取引のうち 73 万 3,000 件は、2008 年 11 月 13 日までに自動的に解約されました。一方、解約の後には、取引相手ごとの取引の突き合わせ、1 件ずつの評価、精算額の交渉が必要で、精算を済ませた契約は 2009 年 7 月の時点で 6%、2010 年 9 月で 46% でした。
5 週間以内の話は、リーマン・ブラザーズ・スペシャル・ファイナンシング(LBSF)の取引相手の約 80% が解約した時期です。解約だけで数年かかったのは、大口の取引相手の契約でした。なお、破産の手続きの外で処理されたのは、中央清算機関で清算されていた契約です。
詳しくは: リーマン・ショック
問 3
リーマンの破綻の直後、市場参加者は、リーマンを参照組織とするクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の売り手が、想定元本の総額をもとにした大きな損失を負うことを心配しました。2008 年 10 月 10 日のオークションを経た結果は、この心配に対してどうでしたか。
正解と解説
正解: A
心配されたのは、売り手が CDS の想定元本の総額をもとにした損失を負うことでした。実際には持ち高が互いに相殺し合い、純額ははるかに小さくなりました。DTCC(Depository Trust & Clearing Corporation)の数字では、リーマンの CDS の想定元本の総額は約 720 億ドルで、オークションを通じた純額の支払いは約 52 億ドルでした。
最終価格は額面 100 に対して 8.625 で、売り手が払う額は想定元本の 91.375% でした。リーマンの CDS のうち、債券のヘッジとして書けたのは約 3 分の 1 で、残りの約 3 分の 2 は、債券のヘッジではない、純粋なデリバティブの持ち高でした。
詳しくは: リーマン・ショック
問 4
2012 年にバークレイズが受けた処分で、英国の金融サービス機構(FSA)の最終通知と、米国の商品先物取引委員会(CFTC)の命令は、3 つの不正を認定しました。管理の不備のほかの 2 つとして正しいものはどれですか。
正解と解説
正解: C
FSA は、バークレイズが 2005 年 1 月から 2008 年 7 月にかけて、金利デリバティブのトレーダーの依頼を考慮して呈示したことが何度もあったと認定しました。CFTC の命令も、スワップのトレーダーの依頼に呈示する担当者が応じたと認定しています。もう 1 つの認定は、メディアの否定的な評価を気にして、実際より低く呈示したことです。
どちらの文書も、LIBOR の定義はデリバティブの持ち高を考慮することを認めていないとしています。ほかのパネル銀行の担当者との共謀による円の LIBOR の呈示の変更は、UBS について認定された不正で、バークレイズの認定ではありません。バークレイズの呈示は、ほかの銀行より高い水準が続いていましたが、認定されたのは、評判を気にして実際より低く呈示したことでした。
詳しくは: LIBOR の不正操作事件
問 5
2012 年 9 月の Wheatley レビューの最終報告書は、LIBOR の今後について何を提言しましたか。
正解と解説
正解: B
報告書は、LIBOR を別の指標金利に置き換えるのではなく、全面的に改革するのがよいと結論づけました。LIBOR は膨大な取引に使われていて、置き換えると金融の不安定化や大規模な訴訟のおそれが高いというのが、レビューの判断でした。10 項目の改革案には、算出と呈示を法律に基づく規制の対象にすること、BBA から入札で選ぶ新しい運営者に運営を移すこと、各行の呈示を 3 か月後に公表することが含まれます。
レビューが示した運営の移し先は、入札で選ぶ新しい運営者です。運営の仕組みの弱点として、レビューはガバナンスが呈示する銀行と業界団体に頼りすぎていることを挙げていたため、呈示する銀行が共同で運営する組織への移管は、レビューが示した方向とは合いません。裏付けが足りない通貨と期間の公表は、段階的にやめる案でした。運営者の交代は、2014 年 2 月に ICE Benchmark Administration への引き継ぎとして実現しました。
詳しくは: LIBOR の不正操作事件
問 6
1994 年 12 月に連邦破産法第 9 章の保護を申請したオレンジ郡の投資プールの損失の原因を、1995 年 3 月の州の監査官の報告書はどのように説明しましたか。
正解と解説
正解: C
報告書は、公的資金の運用の原則を、安全、流動性、利回りの順としたうえで、郡のプールの運用はこの順序が逆で、利回りを優先したと結論づけています。プールは、借入で運用資産を大きくし、期間の長い証券と、金利が上がると価値が下がる逆フローターなどの仕組債を多く持っていました。その結果、1994 年に金利が急に上がると、運用資産の価値が大きく下がり、大きな損失を生みました。
監査官の専門家は、逆フローターの持ち高を相殺するヘッジを、大きなものとしては見いださなかったと述べています。運用は安全を最優先にしたものではなく、利回りを優先したものでした。また、専門家は、1991 年 6 月から 1994 年 6 月の間に、満期までの期間の長さ、借入、仕組債の 3 つを合わせると、基本のポートフォリオ(参加者の元の投資額)の金利の上昇への弱さが 3 倍以上になったと分析しました。
詳しくは: オレンジ郡の損失(1994 年)