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デリバティブ・コンパス

理解度チェック: 金利スワップ

最終確認日: 2026年9月25日

下書きです。公開前の確認のために表示しています。

「金利スワップ」の章の内容を確かめる 6 問の問題です。選択肢を選んで「回答する」を押すと、正解と解説が出ます。「正解と解説」を開いて、先に答えを見ることもできます。

  1. 問 1

    架空の例として、想定元本 100 億円で固定金利と変動金利を交換する金利スワップで、当事者の間で実際に受け渡すものはどれですか。

    正解と解説

    正解: C

    金利スワップで受け渡すのは利息だけです。想定元本は、固定金利を払う側と変動金利を払う側がそれぞれの金利を掛けて利息を計算するための元本で、取引の始めにも終わりにも受け渡しません。100 億円を借りる借入と同じに考えると、始めと終わりに 100 億円が動く、または終わりに 100 億円を返すと思いやすくなりますが、金利スワップではどちらも起きません。

    詳しくは: 金利スワップ

  2. 問 2

    金利スワップのパーレートは、どの固定金利を指しますか。

    正解と解説

    正解: B

    パーレートは、時価が 0 になる固定金利です。変動金利の受け払いの現在価値と、固定金利の受け払いの現在価値が等しくなる固定金利にあたります。

    約定した固定金利は、約定の時点で両方の受け払いの現在価値が等しくなるように決めるため、市場の金利で約定した直後はパーレートと同じです。約定の後に市場の金利が動いて時価が 0 でなくなると、パーレートは約定した固定金利と違う値になります。たとえば市場の金利がすべて 1bp 上がると、パーレートは 1bp 上がりますが、約定した固定金利は変わりません。将来のある期間の金利を今のカーブから求めた値はフォワードレートで、変動金利の受け払いを予想するのに使います。

    詳しくは: 金利スワップの時価評価

  3. 問 3

    架空の例として、想定元本 100 億円、残り 5 年、固定金利 1.00% の固定払いのスワップを持っています。今の 5 年のパーレートは 1.10% で、各支払日の割引係数に期間の長さ(1 年)を掛けて足した値 AA は 4.857148 です。固定払いの側から見た時価に最も近いのはどれですか。

    正解と解説

    正解: D

    固定払いの時価は、今のパーレート SS と約定した固定金利 KK の差に、想定元本 NN と AA を掛けた金額です。今から同じ 5 年のスワップを結ぶと毎年 1.10% を払うところを、この取引では 1.00% で済むため、時価はプラスになります。

    V=N(S−K)A=100 億円×0.10%×4.857148≈4,857 万円V = N (S - K) A = 100 \text{ 億円} \times 0.10\% \times 4.857148 \approx 4{,}857 \text{ 万円}

    円まで求めると 48,571,481 円です。1,000 万円は 1 年分の差(100 億円 × 0.10%)だけで、5,000 万円は 5 年分の差を割引係数で割り引かずに足した金額です。−4,857 万円は、同じ取引を固定受けの側から見た時価で、固定払いの時価の符号を逆にした値です。

    詳しくは: 金利スワップの時価評価

  4. 問 4

    日本円の OIS(翌日物金利スワップ)は、固定金利と、期間中の TONA(無担保コール翌日物金利)を複利で計算した変動金利を交換します。変動金利の利息の額が決まるのはいつですか。

    正解と解説

    正解: A

    OIS の変動金利の利率は、期間中の毎営業日の TONA を、期間の終わりにまとめて複利で積み上げて決まります。この決め方を後決め複利といいます。そのため、変動金利の利息の額は、期間の終わりの日になるまで分かりません。たとえば、期間の終わりの日(満期日)の午前 10 時ごろに、前営業日の TONA の確報値が日本銀行から出て、変動金利の額はそれを使って計算される例があります。

    取引を約定した日に決まるのは、固定金利の利息です。変動金利の利率は、期間中の TONA を積み上げて決まるため、利息の期間が始まる前には決まりません。

    詳しくは: OIS(翌日物金利スワップ)

  5. 問 5

    架空の例として、E 銀行は、想定元本 100 億円、期間 3 年のベーシス・スワップで、3 か月 TIBOR を払い、期間中の TONA の複利にベーシス・スプレッドとして年 0.2% を足した金利を受け取ります。3 か月ごとの E 銀行の損益は、何で決まりますか。

    正解と解説

    正解: C

    ベーシス・スワップの損益は、金利の水準ではなく、2 つの変動金利の差で決まります。E 銀行は、TIBOR と TONA の複利の差が 0.2% より小さい期間に受け取り、大きい期間に払います。たとえば 3 か月 TIBOR が年 0.9% の期間に TONA の複利が年 0.6% なら、差は 0.3% です。スプレッドを引いた 0.1% が E 銀行の払いになり、100 億円 × 0.1% × 0.25 年(3 か月)で 250 万円です。

    TIBOR や TONA の複利が前の期間より上がっても、差がスプレッドと同じなら受け払いは釣り合います。TIBOR の水準だけを見ても、TONA の複利との差が分からなければ、損益は決まりません。

    詳しくは: ベーシス・スワップ

  6. 問 6

    架空の例として、B 社は、想定元本が 100 億円から毎年 25 億円ずつ減る 4 年の償却型スワップで、借入の変動金利を固定金利に変えています。B 社が 2 年目の終わりに借入の残りをすべて返し、スワップの契約は変えないとき、3 年目以降のスワップはどうなりますか。

    正解と解説

    正解: B

    想定元本の減り方は取引の始めに契約で決めるため、借入を早く返しても、契約を変えなければスワップの想定元本は予定どおりに減ります。この例では、3 年目の想定元本 50 億円と 4 年目の 25 億円のスワップが、対応する借入がないまま残り、借入のない固定金利を払う金利スワップと同じになります。

    借入を返しただけでは、スワップの支払いは止まりません。スワップを途中で終えるには、時価にあたる額を一方が相手に払う必要があり、借入を返した時点で時価が 0 になるわけでもありません。

    詳しくは: 償却型スワップ