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デリバティブ・コンパス

入門

新人の共通基礎

こんな人に
配属されたばかりで、職種を問わずデリバティブの全体像を最初につかみたい人に向けています。
読み方
上から順に読みます。すべて入門のページで、前の段階の内容を前提にしています。一部の商品に触れたことがある人は、知っている商品の段階を飛ばしてかまいません。
  1. 段階 1デリバティブとは何か入門

    何を取引しているのか、誰が何のために使うのか、取引所と店頭で何が違うのかが分かります。

    1. 入門デリバティブとは損益は、条件を決めた後に原資産の価格がどちらに動くかで決まり、先渡取引では買う側の得がそのまま売る側の損になります。仕組み:共通
    2. 入門ヘッジ・投機・裁定同じ値動きでも、ヘッジでは株式と先物の損益が打ち消し合い、投機では予想の当たり外れで得か損が出ます。市場参加者と利用目的
    3. 入門上場デリバティブと店頭デリバティブ上場デリバティブは 1 単位の大きさなどの条件を取引所が決めていて、日経225先物は日経225の数値に 1,000 円を掛けた額が 1 単位です。取引形態
    4. 入門清算取引と相対取引相対取引では、取引相手が破綻すると受け取るはずのお金を受け取れなくなるおそれがあり、取引相手の数だけ信用リスクを負います。取引形態
    5. 入門ディーラーとブローカー店頭の金利スワップでは、ディーラーが顧客の相手方になり、ディーラーどうしの取引はブローカーが仲介することもあります。市場参加者と利用目的
  2. 段階 23 つの基本形入門

    先渡しと先物、スワップ、オプションの仕組みと損益の形を押さえます。ほかのすべての商品は、この 3 つの組み合わせです。

    1. 入門先渡しと先物満期の損益は、買い手が「満期の価格 − 先渡価格」、売り手がその逆で、売り手の損失には上限がありません。仕組み:共通
    2. 入門スワップの基本構造どのスワップも、想定元本、期間、支払日、受け払いの計算方法を契約で決めます。仕組み:共通
    3. 入門オプションの基本(コールとプット)オプションの条件は、原資産、コールかプットか、行使価格、満期、プレミアムの 5 つで決まります。仕組み:共通
    4. 入門オプションのペイオフと損益行使価格 100 円のコール・オプション(コール)をプレミアム 5 円で買うと、満期の価格が 100 円以下なら損益は −5 円で一定です。仕組み:共通
    5. 入門行使のスタイル(ヨーロピアン、アメリカン、バミューダン)スタイルが決めるのは行使できる時点だけで、オプションの種類や行使価格とは別に決まります。仕組み:共通
  3. 段階 3金利と時間価値入門

    将来のお金を今の価値に直す考え方と、日数や営業日の数え方、指標金利の役割を押さえます。時価評価の土台です。

    1. 入門複利と割引金利 2% で 100 円を 3 年預けると、元本だけに利息を付ける単利では 106 円、年 1 回の複利では 106.12 円になります。基礎知識
    2. 入門現在価値と割引係数金利が 2% なら、1 年後に受け取る 102 円の現在価値は 100 円です。基礎知識
    3. 入門日数計算の慣行利息は、元本に金利と「期間の日数 ÷ 1 年の日数」を掛けて求め、期間の日数は開始日を含めて終了日を含めずに数えます。基礎知識
    4. 入門営業日の調整と休日カレンダー日本の銀行の休日は、日曜日、土曜日、国民の祝日に関する法律の休日、12 月 31 日から 1 月 3 日です。基礎知識
    5. 入門指標金利とは指標金利は多くの金融取引の参照金利に使われ、変動金利の利息の額は、参照する指標金利の値で決まります。指標金利
    6. 入門TONATONA は 1 日だけの貸し借りの金利で、日本円の RFR(リスク・フリー・レート)に選ばれています。指標金利
  4. 段階 4代表的な商品入門

    金利、為替、株式、クレジットの代表的な商品を 1 つずつ読み、基本形がどう使われているかを確かめます。

    1. 入門金利スワップ変動金利は、利息を計算する期間ごとに、TONA や TIBOR などの指標金利をもとに決まります。仕組み:金利
    2. 入門OIS(翌日物金利スワップ)想定元本そのものは受け渡さず、期間の終わりに利息の差額だけを受け渡します。仕組み:金利
    3. 入門為替予約輸入企業が 6 か月後に払う 100 万米ドルを 1 ドル 148.00 円で買う予約を結ぶと、支払額は 1 億 4,800 万円に決まります。仕組み:為替
    4. 入門通貨オプション円を払って米ドルを買う権利は、ドルの側から見てドル・コール、円の側から見て円・プットと呼び、どちらも同じ権利です。仕組み:為替
    5. 入門株価指数先物指数そのものは受け渡せないため、満期まで持った取引は、約定した値段と特別清算数値(SQ 値)の差額だけを受け払いして決済します。仕組み:エクイティ
    6. 入門クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)想定元本 100 億円の例で、買い手は 3 か月ごとに 1,250 万円を払い、債務の価格が額面の 30% になるイベントでは 70 億円を受け取ります。仕組み:クレジット
  5. 段階 5取引を支える仕組み入門

    約定から決済までの部署の役割、顧客向けの業務の流れ、契約、清算機関、日本の規制の全体像を押さえます。

    1. 入門フロント・ミドル・バックの役割取引をする人が記録や支払いも受け持つと、損失の隠蔽や着服にほかの人が気づけないため、部署を分けます。業務(金融機関内)
    2. 入門顧客向け業務の流れ銀行は、顧客の知識、経験、財産の状況、取引の目的を踏まえて重要な事項を説明する体制を整えます。業務(顧客向け)
    3. 入門ISDA マスター契約とスケジュール基本契約書を結ぶと、その後の各取引が同じ条件で行われることをはっきりさせる助けになります。契約・法務
    4. 入門市場インフラの全体像金融市場インフラは、清算・決済・記録を集中して行い、参加者のリスク管理を効率的にする一方、リスクも集中させます。市場インフラ
    5. 入門清算機関(JSCC、LCH、CME など)清算機関が取引の相手方になると、取引相手の破綻の影響は清算機関に集まるため、清算機関は参加者に対する信用リスクに事前の財務資源で備えます。市場インフラ
    6. 入門日本のデリバティブ規制の全体像金融商品取引法はデリバティブ取引を市場、店頭、外国市場の 3 つに分け、商品の取引は商品先物取引法が定めます。規制:日本
  6. 段階 6過去の失敗から学ぶ入門

    危機や不正、販売問題の事例から、今の規制と業務の決まりがなぜあるのかが分かります。

    1. 入門リーマン・ショックリーマン・ブラザーズ・ホールディングスは、連邦破産法第 11 章の手続きを申し立てました。歴史
    2. 入門LIBOR の不正操作事件LIBOR は、パネル銀行が毎日呈示する金利を集計して公表する指標金利で、呈示は銀行の判断に任されていました。歴史
    3. 入門不正取引の事例(ベアリングス、ソシエテ・ジェネラルなど)ベアリングスでは、シンガポールの子会社で隠された損失が 8 億 2,700 万ポンドに達し、破綻しました。オペレーショナル・リスク
    4. 入門販売問題の事例3 つの事例は、商品も争点も結果も違います。顧客保護・コンダクト

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