日本取引所の先物やオプションでは、顧客は取引参加者(証券会社)に証拠金を差し入れ、取引参加者は、清算機関の日本証券クリアリング機構(JSCC)に取引証拠金を預託します1。JSCC は、清算参加者が破綻したときの損失をその参加者の負担でカバーするための担保として、証拠金を預かります2。
先物では売り手も買い手も、値動きによっては損失が広がるため、どちらも差し入れます。オプションでは、損失がプレミアムに限られる買い手は差し入れる必要がなく、売り手が差し入れます3。証拠金は有価証券で代用できますが、計算上の損失が出ているときは、現金の追加が必要です1。証拠金は担保の一つです。清算機関を通さない店頭デリバティブでも、取引当事者の間で証拠金を受け渡す規制があり(証拠金規制)、そこでは変動証拠金と当初証拠金に分けて呼びます4。担保を求められたときの手続きはマージンコールで扱います。
架空の例で考えます。ある先物の建玉に必要な証拠金が 100 万円で、顧客が現金 120 万円を差し入れているとします。この例では、受け入れている証拠金は、差し入れた額に計算上の損益を足した額です5。値動きで計算上の損失が 30 万円出ると、受け入れている証拠金は 90 万円になり、不足の 10 万円を、決められた時限までに証券会社へ差し入れる必要があります。反対に計算上の利益が 20 万円出ると、受け入れている証拠金は 140 万円になり、必要額を上回る 40 万円を限度に払い出せます5。
注
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日本取引所グループ「証拠金」(用語集)1〜2 段落目(差し入れ先、取引証拠金)、4 段落目(有価証券による代用、現金の追加差入れ)。 ↩ ↩2
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日本証券クリアリング機構「リスク管理 証拠金」の「証拠金」1 段落目。 ↩
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日本取引所グループ「証拠金とは(先物・オプション)」の「誰が証拠金を差し入れるのか」。 ↩
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金融商品取引業等に関する内閣府令第 123 条第 1 項第 21 号の 10(変動証拠金。非清算店頭デリバティブ取引の時価の変動に応じて差し入れる証拠金)、第 21 号の 11(当初証拠金。将来の費用や損失の見積額に対応して預託等をする証拠金)。 ↩
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日本取引所グループ「顧客が差し入れる証拠金(先物・オプション)」の「証拠金の差入れ及び維持」「証拠金の差入れ時限」「計算上の利益の払出し」。 ↩ ↩2