ほとんどの銀行で、信用リスクの最大の原因は貸出です(2000 年の時点)1。外国為替、先物、スワップ、債券、株式、オプションなどの取引や取引の決済からも生じます1。取引所取引でも、売買が成立した後に相手方が破綻して予定どおり決済しなければ損失が出ます。このリスクも信用リスクと呼ばれます2。

カウンターパーティ・クレジットリスクは、信用リスクのうち、デリバティブなどの取引の相手方に絞ったものです。貸出では、貸し手だけが負う側になります。デリバティブでは、失いうる額が相場とともに変わり、取引の両方の当事者が負う側になりうる点が違います3。なお、バーゼル銀行監督委員会の文書は、借手や取引相手ごとに、取引の種類をまたいだ与信枠を設けるよう求めています4。

このサイトでは、貸出や取引全般のリスクは信用リスク、デリバティブなどの取引の相手方に絞る話はカウンターパーティ・クレジットリスクと書き分けます。

注

  1. バーゼル銀行監督委員会「信用リスク管理の諸原則」(金融庁仮訳、2000 年 9 月)「Ⅰ.はじめに」3。 ↩ ↩2

  2. 日本取引所グループ「信用リスク」(用語集)1 段落目。 ↩

  3. 日本銀行 内田善彦「カウンターパーティー・リスクの管理と CVA の活用」(2010 年 6 月)p5 とその注。ローンの返済が滞る場合は売り手と買い手で対称ではなく、デリバティブのカウンターパーティ・リスクは対称とする記述。 ↩

  4. バーゼル銀行監督委員会「信用リスク管理の諸原則」の原則 5。 ↩